ニューヨーク・メッツの千賀滉大が鮮烈なMLBデビューを飾った。

　現地４月２日のマイアミ・マーリンズ戦に先発登板。初回にいきなり１点を失い、無死満塁の大ピンチを背負うも追加点を与えず、その後のマーリンズ打線をシャットアウトした。終わってみれば５回３分の１で88球を投げて３安打、８奪三振、１失点、３四球という圧巻の出来。すべての三振を“お化けフォーク”で仕留め、見事初登板で初勝利を掴んでみせた。

　そんな千賀のハイパフォーマンスを興味深くレポートしたのが、韓国全国紙『朝鮮日報』だ。千賀がメッツ入団まもない状況からワールド・ベースボール・クラシック（WBC）出場を断念した事実を紹介しつつ、伝家の宝刀であるフォークを分析。前ロッテ・ジャイアンツ監督で、同紙の解説委員を務めるヤン・サンムン氏は次のように論じている。
  「一般的なフォークボールは打者の立場からすると、ボールが落ちる軌道が数段階に渡って見えるものだが、千賀のゴーストフォークボールはまるで違う。突然目の前から消えるように落ちるんだ。攻撃的な傾向が強いメジャーリーグの打者たちを惑わせるには絶好の球だろう」

　そして同紙は「日本製のメガヒットは途切れることを知らない」と記し、「1995年が“竜巻ピッチ”の野茂英雄、2001年が“サムライ打法”のイチロー、2018年が“二刀流”の大谷翔平。そして2023年の最新が“ゴーストフォークボール”だ」と、千賀の華々しいMLBデビューを称えた。

構成●THE DIGEST編集部

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