大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）のスター性は、他球団の目の肥えたファンの注目も集め続けている。それを物語るのが、敵地での集客力だ。

　去る４月14日（現地時間）にボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークで行なわれた一戦は、ビジターチームの一員として大谷が登場するとあって3万6680人の大入りとなった。

　金曜日の夜７時にもかかわらず、今季の同球場における平均観客動員数（2万9114人）を大きく上回るファンが押し寄せた。その大きな理由のひとつが大谷だったと言える。事実、現地でレッドソックスを取材する記者たちも、二刀流スターがもたらす効果を感じ取っている。

　MLB公式のレッドソックス番を務めるイアン・ブラウン記者が「金曜夜のフェンウェイは大入りだ」とツイートすると、これにマサチューセッツ州の地元局『WBZ TV』のレポーターであるダン・ロッシュ氏が「美しい金曜の夜だ。そして、これは間違いなくオオタニによる効果だね」と反応した。
  　もっとも、21年にアメリカン・リーグMVPに輝くなど過去２シーズンの図抜けたパフォーマンスもあって、大谷が他球団の集客にもたらす影響力は見込まれてもいた。米放送局『NBC』のオンラインスポーツ番組「Rich Eisen Show」に出演した著名司会者のリッチ・アイゼン氏は、今月14日の放送回で「オオタニが全国を周ったら人が集まってくるよ。ボストンのフェンフェイ・パークなら満員御礼さ」と断言。

　さらに空席の目立つエンジェルスの本拠地の現状を「ひどい」「どういうことだよ」と嘆きつつ、「ボストンはサーカスのような雰囲気になるだろうね。彼が特別な存在であるからこそ、人々は熱狂し、自然と集まってくるものなんだ」と、大谷の異彩さを表現した。

　各球団の期待を裏切らずに、見事な集客力を発揮する大谷。そのスター性も二刀流と並び、現球界で唯一無二のものになりつつある。

構成●THE DIGEST編集部

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