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「俺は楽しかった」大谷翔平とのWBCでの“歴史的対決”を回顧。トラウトが語った天才の凄み「1球でも見逃しちゃいけない」

THE DIGEST編集部

2023.04.20

WBCの決勝という頂上決戦で実現した天才対決。これに敗れたトラウト(右)が大谷(左)の凄みを語った。(C)Getty Images

 マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)には忘れられない勝負がある。今春に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝で実現したマッチアップだ。

 去る3月21日(現地)に迎えた日本代表とアメリカ代表の頂上決戦において、最大と言っても過言ではないほどのハイライトとなったのが、後者が1点差を追う9回2死無塁で迎えた大谷翔平(エンジェルス)とトラウトの対決だった。

 普段はチームメイトの両雄による初対戦とあって、日米はもちろん、世界中の野球ファンが固唾をのんで見守った対戦。はたして結果は大谷に軍配が上がった。フルカウントから投じた大幅に曲がるスイーパーでトラウトを空振り三振に切って取ったのである。この時、うなだれる米代表の主将を尻目に、侍ジャパンのエースがマウンド上で叫ぶ姿は、日本列島を大いに沸かせた瞬間であった。

 まさしく歴史的な名勝負を"当事者"であるトラウトが語った。

 現地4月19日の試合前にMLBの公式ネットワーク放送局『MLB Network』の取材に応じた31歳は、「ショウヘイはブルペンで投げていたし、対戦はどこかで起きると思っていたからメンタル的には準備ができていたんだ。早いカウントに来た2球の4シームが打てるボールだったのに俺は空振りしてしまったんだ」と回顧。そして、楽し気にこうも振り返っている。
 
「最後はスイーパーが来るとは正直言って思わなかったんだ。今思えば、それが来ると用意してないといけなかったと思うよ。ゾーンの内側からギリギリで逃げていくようなエグいボールだったんだ」

 さらに「望んだ結果じゃないけど、俺は楽しかったし、本当に世界中の野球界が望んでいた対戦だったと思うよ」と語ったトラウトは、対峙して改めて感じた大谷の凄みを語った。

「ショウヘイとはエンジェルスの練習でも対戦したことがなかった。だから守備側でしかアイツのピッチングは見たことがなかった。でも、今回のことで初めて打者の気持ちがわかったよ。1球でも見逃しちゃいけないんだ。追い込まれたら、あのスイーパーか、スプリットが来るからね」

 当代屈指のスラッガーであるトラウトをしてここまで言わしめる「投手・大谷」。改めて、二刀流の天才は凄まじい。

構成●THE DIGEST編集部

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