2020年にサイ・ヤング賞に輝いた名手が、ついに1軍のマウンドに立った。
横浜DeNAに新加入したトレバー・バウアーが5月3日、横浜スタジアムで行なわれた広島戦に先発。過去最多3万3202人が詰めかけた超満員のハマスタで、元メジャーの大物助っ人が実力を遺憾なく発揮した。
初回、先頭打者の野間峻祥を1球で右飛に打ち取ると、続く西川龍馬をカットボールで空振り三振。シンシナティ・レッズ時代の同僚だった秋山翔吾も153キロの速球で左飛に打ち取り、上々の立ち上がりを見せる。
2回2死から、同じくレッズ時代のチームメイトだったマット・デビットソンに152キロの速球をレフトスタンドに運ばれ、初失点を喫した。だが、失点をこの1点に抑えると、3回以降は速球だけでなくスライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットなど多彩な変化球を織り交ぜながら、カープ打線を封じ込んだ。
また、バウアーは打撃でもチームに貢献。同点で迎えた5回1死一塁で送りバントを決め、初犠打を記録。2死一、二塁から楠本泰史が適時打を放ち、DeNAが勝ち越し。さらに6回にも2点を追加して、バウアーの来日初勝利を後押しした。
打線の援護をもらったバウアーは7回2死二、三塁のピンチを招くと、代打・松山竜平をチェンジアップやカットボールを駆使して追い込むと、カウント2-2からチェンジアップで松山を空振り三振に斬って取る。雄叫びを上げてこの試合最大のピンチを脱すると、観客は大歓声で新助っ人を称えた。
バウアーは7回を98球、7安打、9奪三振、1四球、1失点の好投で、リリーフ陣にマウンドを託した。横浜が3点リードで迎えた9回は前日5失点を喫し、敗戦投手になった守護神・山﨑康晃がマウンドへ上がった。
山﨑は先頭打者に出塁を許し、さらに四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、田中広輔を三振、最後のバッターを併殺打に抑えてガッツポーズ。4対1でDeNAが勝利し、前日の借りを返す投球で9セーブ目を挙げたハマの守護神はバウアーにウイニングボールを渡すと、熱い抱擁を交わした。
バウアーは初のお立ち台で開口一番「アリガトウ!」と言うと、昨日覚えたばかりだという「ヨコハマシカカタン!」と日本語で挨拶。横浜ファンから大きな声援を受けた。「元チームメイトにホームランを打たれたが、それ以外はすごく良かった。投げているボールのコントロール、球の強さ、すべて良かったと思う」とピッチングを振り返った。
超満員に膨れ上がった横浜スタジアムについては「今までプレーした野球の試合の中で一番特別だった。この雰囲気を作ってくれてありがとう」と感謝を示し、最後にふたたび「ヨコハマシカカタン!」と叫び、笑顔でインタビューを締めた。
SNS上でもバウアーの来日初勝利が野球ファンを中心に話題になっている。ツイッターでは「バウアー」が一時トレンド入りし、「バウアーの投球術スゲーわ…」「カーブとストレートのコンビネーション打てる気しない」「引き出しの多さ、やはり経験値が流石だな」「本気で投げていないね…恐れ入りました」など、元メジャーリーガーのピッチングに脱帽するコメントが寄せられた。
三浦大輔監督も「良かったですね。最初から飛ばしていきながらも、途中から変化球中心でピッチングがうまいなと見てました」と褒め称えた。そのうえで「初登板ですけど、しっかり結果で応えてくれました。シーズン最後まで、しっかりローテーションを守ってもらいます」と強調。注目の次回登板については「考えます(笑)」と口を結んだ。
メジャー時代を含めると、公式戦は2021年6月28日以来の登板となったバウアー。長いブランクに懐疑的な意見もあったなか、32歳の米国人は自らの右腕でその実力を証明してみせた。
構成●THE DIGEST編集部
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横浜DeNAに新加入したトレバー・バウアーが5月3日、横浜スタジアムで行なわれた広島戦に先発。過去最多3万3202人が詰めかけた超満員のハマスタで、元メジャーの大物助っ人が実力を遺憾なく発揮した。
初回、先頭打者の野間峻祥を1球で右飛に打ち取ると、続く西川龍馬をカットボールで空振り三振。シンシナティ・レッズ時代の同僚だった秋山翔吾も153キロの速球で左飛に打ち取り、上々の立ち上がりを見せる。
2回2死から、同じくレッズ時代のチームメイトだったマット・デビットソンに152キロの速球をレフトスタンドに運ばれ、初失点を喫した。だが、失点をこの1点に抑えると、3回以降は速球だけでなくスライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットなど多彩な変化球を織り交ぜながら、カープ打線を封じ込んだ。
また、バウアーは打撃でもチームに貢献。同点で迎えた5回1死一塁で送りバントを決め、初犠打を記録。2死一、二塁から楠本泰史が適時打を放ち、DeNAが勝ち越し。さらに6回にも2点を追加して、バウアーの来日初勝利を後押しした。
打線の援護をもらったバウアーは7回2死二、三塁のピンチを招くと、代打・松山竜平をチェンジアップやカットボールを駆使して追い込むと、カウント2-2からチェンジアップで松山を空振り三振に斬って取る。雄叫びを上げてこの試合最大のピンチを脱すると、観客は大歓声で新助っ人を称えた。
バウアーは7回を98球、7安打、9奪三振、1四球、1失点の好投で、リリーフ陣にマウンドを託した。横浜が3点リードで迎えた9回は前日5失点を喫し、敗戦投手になった守護神・山﨑康晃がマウンドへ上がった。
山﨑は先頭打者に出塁を許し、さらに四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、田中広輔を三振、最後のバッターを併殺打に抑えてガッツポーズ。4対1でDeNAが勝利し、前日の借りを返す投球で9セーブ目を挙げたハマの守護神はバウアーにウイニングボールを渡すと、熱い抱擁を交わした。
バウアーは初のお立ち台で開口一番「アリガトウ!」と言うと、昨日覚えたばかりだという「ヨコハマシカカタン!」と日本語で挨拶。横浜ファンから大きな声援を受けた。「元チームメイトにホームランを打たれたが、それ以外はすごく良かった。投げているボールのコントロール、球の強さ、すべて良かったと思う」とピッチングを振り返った。
超満員に膨れ上がった横浜スタジアムについては「今までプレーした野球の試合の中で一番特別だった。この雰囲気を作ってくれてありがとう」と感謝を示し、最後にふたたび「ヨコハマシカカタン!」と叫び、笑顔でインタビューを締めた。
SNS上でもバウアーの来日初勝利が野球ファンを中心に話題になっている。ツイッターでは「バウアー」が一時トレンド入りし、「バウアーの投球術スゲーわ…」「カーブとストレートのコンビネーション打てる気しない」「引き出しの多さ、やはり経験値が流石だな」「本気で投げていないね…恐れ入りました」など、元メジャーリーガーのピッチングに脱帽するコメントが寄せられた。
三浦大輔監督も「良かったですね。最初から飛ばしていきながらも、途中から変化球中心でピッチングがうまいなと見てました」と褒め称えた。そのうえで「初登板ですけど、しっかり結果で応えてくれました。シーズン最後まで、しっかりローテーションを守ってもらいます」と強調。注目の次回登板については「考えます(笑)」と口を結んだ。
メジャー時代を含めると、公式戦は2021年6月28日以来の登板となったバウアー。長いブランクに懐疑的な意見もあったなか、32歳の米国人は自らの右腕でその実力を証明してみせた。
構成●THE DIGEST編集部
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