苦境に立つ日本人右腕が、好リリーフで悪い流れを断ち切った。
オークランド・アスレティックスの藤浪晋太郎が現地5月10日、敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦に5回途中から救援登板。2回1/3を投げて無安打、2奪三振、無失点で、課題の制球も1四球に抑える好投を見せた。
藤浪は2対11と9点ビハインドの5回2死一塁で3番手としてマウンドに上がった。メジャー通算289本塁打のアンソニー・リゾと対峙すると、カウント1-2で追い込み、最後はスプリットで空振り三振。わずか4球で終え、この回一挙7点を奪ったヤンキース打線の勢いを止めた。
6回も続投した藤浪は、1死から四球を与える。前々回は四球をきっかけに連打を浴びたが、今回は後続をセンターフライ、レフトライナーで打ち取り、しっかりゼロに抑えた。7回もマウンドに上がった29歳は最速159キロの速球に加え、スプリットとスライダーの切れが冴えた。この回も左飛、一飛、空振り三振にバッターを仕留め、三者凡退で抑えた藤浪はこのイニングで降板している。
藤浪はメジャー10試合目の登板で、2イニング以上を投げて無失点だったのは初めて。35球を投げて20球がストライクと、この試合は制球が安定していた。登板前まで防御率13.94だったが、この日の好投で防御率は12.52に下がった。ちなみにチームは3対11で大敗し、4連敗。今季最速の30敗目で、借金は「22」に達している。
過去2試合と比べ、好リリーフを見せた藤浪に地元メディアは好意的なようだ。
アスレティックスの専門サイト『Athletics Nation』は、ヤンキース相手に成す術なく大敗したチームに対し、「攻撃は何もうまくいかず、先発投手は精彩を欠き、ブルペンはいつものようにひどい状況でめちゃくちゃ。A'sにとって何も良いことはなかった」と酷評。そのなかで唯一の明るい材料に藤浪の好投を挙げ、「フジが今シーズン、最もクリーンな投球をした」と評した。
同メディアは「5回、あと1アウトが必要だったマーク・コッツェイ監督はブルペンに戻り、シンタロウ・フジナミを投入。リゾを三振に仕留めてこの回を終了した」と藤浪の途中登板を伝えた。
続けて、「明るい材料は、フジが今シーズン最大のクリーンな投球をして、2.1イニングを無失点に抑えて、恥ずかしい大敗を防いでくれた」と藤浪の好リリーフを評価。「彼の投球により、このような大差がついた試合ではブルペンにいる投手を半分浪費する必要がなかったので助かった」と、他の投手を無理に起用せずに済んだと言及。今後も中継ぎとしての起用に期待を寄せた。
先発から中継ぎへ配置転換されてからも、首脳陣の期待に応えられないピッチングが続いた藤浪だが、この好投が復活の足掛かりとなるか。アスレティックスは明日からア・リーグ西地区の首位テキサス・レンジャーズと4連戦を戦う。
構成●THE DIGEST編集部
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オークランド・アスレティックスの藤浪晋太郎が現地5月10日、敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦に5回途中から救援登板。2回1/3を投げて無安打、2奪三振、無失点で、課題の制球も1四球に抑える好投を見せた。
藤浪は2対11と9点ビハインドの5回2死一塁で3番手としてマウンドに上がった。メジャー通算289本塁打のアンソニー・リゾと対峙すると、カウント1-2で追い込み、最後はスプリットで空振り三振。わずか4球で終え、この回一挙7点を奪ったヤンキース打線の勢いを止めた。
6回も続投した藤浪は、1死から四球を与える。前々回は四球をきっかけに連打を浴びたが、今回は後続をセンターフライ、レフトライナーで打ち取り、しっかりゼロに抑えた。7回もマウンドに上がった29歳は最速159キロの速球に加え、スプリットとスライダーの切れが冴えた。この回も左飛、一飛、空振り三振にバッターを仕留め、三者凡退で抑えた藤浪はこのイニングで降板している。
藤浪はメジャー10試合目の登板で、2イニング以上を投げて無失点だったのは初めて。35球を投げて20球がストライクと、この試合は制球が安定していた。登板前まで防御率13.94だったが、この日の好投で防御率は12.52に下がった。ちなみにチームは3対11で大敗し、4連敗。今季最速の30敗目で、借金は「22」に達している。
過去2試合と比べ、好リリーフを見せた藤浪に地元メディアは好意的なようだ。
アスレティックスの専門サイト『Athletics Nation』は、ヤンキース相手に成す術なく大敗したチームに対し、「攻撃は何もうまくいかず、先発投手は精彩を欠き、ブルペンはいつものようにひどい状況でめちゃくちゃ。A'sにとって何も良いことはなかった」と酷評。そのなかで唯一の明るい材料に藤浪の好投を挙げ、「フジが今シーズン、最もクリーンな投球をした」と評した。
同メディアは「5回、あと1アウトが必要だったマーク・コッツェイ監督はブルペンに戻り、シンタロウ・フジナミを投入。リゾを三振に仕留めてこの回を終了した」と藤浪の途中登板を伝えた。
続けて、「明るい材料は、フジが今シーズン最大のクリーンな投球をして、2.1イニングを無失点に抑えて、恥ずかしい大敗を防いでくれた」と藤浪の好リリーフを評価。「彼の投球により、このような大差がついた試合ではブルペンにいる投手を半分浪費する必要がなかったので助かった」と、他の投手を無理に起用せずに済んだと言及。今後も中継ぎとしての起用に期待を寄せた。
先発から中継ぎへ配置転換されてからも、首脳陣の期待に応えられないピッチングが続いた藤浪だが、この好投が復活の足掛かりとなるか。アスレティックスは明日からア・リーグ西地区の首位テキサス・レンジャーズと4連戦を戦う。
構成●THE DIGEST編集部
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