「闘う」とは、つまりこういうことなのだろう。
ベースボールは格闘技ではない。だが、プロ野球選手はシーズン中ずっと闘っている。相手の投手を打ち崩すために、相手の打者を打ち取るために。自分の技術を高めるために、あるいは今、持っている技術の精度を高めるために。そして、それを相手の投手や打者を相手に思う存分発揮し、チームの勝利に貢献するために、格闘し続けている。
カブスの鈴木誠也もまた、メジャーリーグという舞台で闘っている。
5月15日、アストロズとの3連戦のために敵地ミニッツメイド・パークに乗り込んだカブスは、昨年のワールドチャンピオンを相手に大苦戦した。
前日のシリーズ第1戦は初回、いきなり4点を先取される苦しい展開となった。4回、1番クリストファー・モレルの3ラン本塁打などで同点に追いついたものの、7回、救援のマイケル・フルマーがアレックス・ブレグマンに決勝2ランを打たれて、4対6で敗れた。これで、先のツインズ戦から数えて3連敗となった。
鈴木は、2つの空振り三振を含む4打数無安打に終わった。同点の7回、1死一塁の場面では打球初速109マイル(時速約175キロ)のライナーを打ったものの、昨年、新人遊撃手としては史上初となるゴールドグラブ賞を受賞したジェレミー・ペーニャの横っ飛びファインプレーに阻止された(一塁走者が飛び出して併殺となった)。
翌16日の第1打席も空振り三振。第2打席も中飛に打ち取られ、一時は2割7分まで上がった打率が、2割5分台まで落ちた。 それ以前からシカゴの地元メディアは、左脇腹痛から復帰した4月16日に第1号アーチを打ったものの、その後は約1ヵ月も「一発」から遠ざかっていたことについて「4番としては物足りない」と指摘し始めていた。
普段は「僕はホームランバッターじゃないんで」と言い続けてきた鈴木自身も、たとえば5月8日のカーディナルス戦で三塁への内野安打1本に終わった夜、「こんなにホームランが出てないってことは今までなかったので、ちょっと焦りはあります」と正直に明かしている。
「でもまあ、なかなか今は自分の状況的にもいい結果は生まれないのかなと思っているので、とりあえず勝負を仕掛けていくというか、いろいろ考えすぎている部分はあるので、4打席、5打席あるんだったら、全部初球で終わらせるぐらいの感覚で打席に立たないと、多分この状況は打破できないと思う」
そして、最後に彼はこう言った。
「本能的に打つというか、そういうのも大事なんで」。
9日のカーディナルス戦の最中、鈴木は早めに左足を上げる打撃フォームにマイナーチェンジした。誰の目にも分かるぐらいの変化を彼は、「今日はとにかく、相手のタイミングよりも早く自分が待てるような状態を作った」と説明している。
「昨日の試合(8日)の打席で少し良い感覚があったので、何が悪いのかを自分で考えて、悪い時はどうなっているのかを考えた。ずっとボールを選んで振れてなかったっていうのがあって、何かこう、慌ててると言いますか、(投本間)18.44メートルある中で長く見られた方が打てる確率は上がりますし、選んで打てる。ただ、それが出来ていなかったなというか、投げたらもうボールが手元ぐらいに来ている感覚で、本当に振るって決めないと振れないし、ちょっとでも迷ったら手が出ないしっていう感じがずっと続いていた」
自分の打撃を考え抜いた末の「今はあれがベスト」という打撃は、10日のカーディナルス戦で右翼線タイムリー二塁打と左前打による、5月3日以来のマルチ安打という好結果をもたらした。続くツインズとのシリーズでも全3試合でヒットを記録し、14日の最終戦では低い弾道の本塁打を左翼席に叩き込んでいる。
ベースボールは格闘技ではない。だが、プロ野球選手はシーズン中ずっと闘っている。相手の投手を打ち崩すために、相手の打者を打ち取るために。自分の技術を高めるために、あるいは今、持っている技術の精度を高めるために。そして、それを相手の投手や打者を相手に思う存分発揮し、チームの勝利に貢献するために、格闘し続けている。
カブスの鈴木誠也もまた、メジャーリーグという舞台で闘っている。
5月15日、アストロズとの3連戦のために敵地ミニッツメイド・パークに乗り込んだカブスは、昨年のワールドチャンピオンを相手に大苦戦した。
前日のシリーズ第1戦は初回、いきなり4点を先取される苦しい展開となった。4回、1番クリストファー・モレルの3ラン本塁打などで同点に追いついたものの、7回、救援のマイケル・フルマーがアレックス・ブレグマンに決勝2ランを打たれて、4対6で敗れた。これで、先のツインズ戦から数えて3連敗となった。
鈴木は、2つの空振り三振を含む4打数無安打に終わった。同点の7回、1死一塁の場面では打球初速109マイル(時速約175キロ)のライナーを打ったものの、昨年、新人遊撃手としては史上初となるゴールドグラブ賞を受賞したジェレミー・ペーニャの横っ飛びファインプレーに阻止された(一塁走者が飛び出して併殺となった)。
翌16日の第1打席も空振り三振。第2打席も中飛に打ち取られ、一時は2割7分まで上がった打率が、2割5分台まで落ちた。 それ以前からシカゴの地元メディアは、左脇腹痛から復帰した4月16日に第1号アーチを打ったものの、その後は約1ヵ月も「一発」から遠ざかっていたことについて「4番としては物足りない」と指摘し始めていた。
普段は「僕はホームランバッターじゃないんで」と言い続けてきた鈴木自身も、たとえば5月8日のカーディナルス戦で三塁への内野安打1本に終わった夜、「こんなにホームランが出てないってことは今までなかったので、ちょっと焦りはあります」と正直に明かしている。
「でもまあ、なかなか今は自分の状況的にもいい結果は生まれないのかなと思っているので、とりあえず勝負を仕掛けていくというか、いろいろ考えすぎている部分はあるので、4打席、5打席あるんだったら、全部初球で終わらせるぐらいの感覚で打席に立たないと、多分この状況は打破できないと思う」
そして、最後に彼はこう言った。
「本能的に打つというか、そういうのも大事なんで」。
9日のカーディナルス戦の最中、鈴木は早めに左足を上げる打撃フォームにマイナーチェンジした。誰の目にも分かるぐらいの変化を彼は、「今日はとにかく、相手のタイミングよりも早く自分が待てるような状態を作った」と説明している。
「昨日の試合(8日)の打席で少し良い感覚があったので、何が悪いのかを自分で考えて、悪い時はどうなっているのかを考えた。ずっとボールを選んで振れてなかったっていうのがあって、何かこう、慌ててると言いますか、(投本間)18.44メートルある中で長く見られた方が打てる確率は上がりますし、選んで打てる。ただ、それが出来ていなかったなというか、投げたらもうボールが手元ぐらいに来ている感覚で、本当に振るって決めないと振れないし、ちょっとでも迷ったら手が出ないしっていう感じがずっと続いていた」
自分の打撃を考え抜いた末の「今はあれがベスト」という打撃は、10日のカーディナルス戦で右翼線タイムリー二塁打と左前打による、5月3日以来のマルチ安打という好結果をもたらした。続くツインズとのシリーズでも全3試合でヒットを記録し、14日の最終戦では低い弾道の本塁打を左翼席に叩き込んでいる。
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