中日ドラゴンズの長打力不足がなかなか解消されない。60試合を消化した時点での本塁打数はわずか26本で、もちろんこれは12球団ワースト。一時期に比べれば多少ペースは上向いているとはいえ、それでも1位の巨人(73)と比べれば実に約3分の1でしかない。1試合平均得点も、リーグで唯一3を下回っている(2.80)。
そして、この長打力不足の大きな要因が本拠地のバンテリンドームだ。外野フェンスが高さ4.8mもあることも手伝って、日本で最も本塁打が出にくい球場として知られている。
これを受け、ファンや関係者、立浪和義監督をはじめ現場サイドからはかなり前からホームランテラスの設置を要望する声が出ているのだが、一向に現実化しない。一説には、設置のためのコストがネックになっているとも言われる。
そこで一つ提案がある。バンテリンドームの外野フェンスの中間地点あたりにラインを引き、そこから上に当たった場合はホームランとするグラウンドルールを設けるのだ。
突拍子もないアイデアのように思われるかもしれないが、メジャーリーグではすでに前例がある。大谷翔平擁するエンジェルスの本拠地エンジェル・スタジアムだ。
エンジェルス・スタジアムの右翼フェンスは高さ5.5mあり、2017年までは文字通りフェンスを越えなければホームランとは見なされなかった。だが、大谷が加入した18年から境界線を変更。高さ2.4m地点で黄色いラインを引き、ラインを超えた地点で当たった場合はホームランとした。ちょうど境目の部分に他球場の経過を知らせる電光掲示板が設置されているため、これが事実上の目印にもなっている。
これなら、少なくともコストの問題は解消できるし、工事も手間取らない。テラス設置と比べればホームラン増加に劇的な効果は望めないとしても、少なくとも今より増えることは間違いない。
事実、エンジェル・スタジアムの左打者の本塁打パーク・ファクター(※球場特性を表す指標でリーグ平均を100とする)を見ると、2015~17年は「84」で30球場中26位だったが、18~20年は一気に2位まで上昇している。「境界線変更」は大きな効果を上げていることが分かる。
「本塁打を出やすくしても、相手チームも同じ条件なので必ずしも得するとは限らない」との指摘もよく聞かれる。だが、現在のドラゴンズが抱える最大の問題は、あまりにも本塁打が出ないことがドラフト戦略や消極的な作戦にもつながっていることだ。
そして、この長打力不足の大きな要因が本拠地のバンテリンドームだ。外野フェンスが高さ4.8mもあることも手伝って、日本で最も本塁打が出にくい球場として知られている。
これを受け、ファンや関係者、立浪和義監督をはじめ現場サイドからはかなり前からホームランテラスの設置を要望する声が出ているのだが、一向に現実化しない。一説には、設置のためのコストがネックになっているとも言われる。
そこで一つ提案がある。バンテリンドームの外野フェンスの中間地点あたりにラインを引き、そこから上に当たった場合はホームランとするグラウンドルールを設けるのだ。
突拍子もないアイデアのように思われるかもしれないが、メジャーリーグではすでに前例がある。大谷翔平擁するエンジェルスの本拠地エンジェル・スタジアムだ。
エンジェルス・スタジアムの右翼フェンスは高さ5.5mあり、2017年までは文字通りフェンスを越えなければホームランとは見なされなかった。だが、大谷が加入した18年から境界線を変更。高さ2.4m地点で黄色いラインを引き、ラインを超えた地点で当たった場合はホームランとした。ちょうど境目の部分に他球場の経過を知らせる電光掲示板が設置されているため、これが事実上の目印にもなっている。
これなら、少なくともコストの問題は解消できるし、工事も手間取らない。テラス設置と比べればホームラン増加に劇的な効果は望めないとしても、少なくとも今より増えることは間違いない。
事実、エンジェル・スタジアムの左打者の本塁打パーク・ファクター(※球場特性を表す指標でリーグ平均を100とする)を見ると、2015~17年は「84」で30球場中26位だったが、18~20年は一気に2位まで上昇している。「境界線変更」は大きな効果を上げていることが分かる。
「本塁打を出やすくしても、相手チームも同じ条件なので必ずしも得するとは限らない」との指摘もよく聞かれる。だが、現在のドラゴンズが抱える最大の問題は、あまりにも本塁打が出ないことがドラフト戦略や消極的な作戦にもつながっていることだ。