29歳の日本人右腕が新天地で評価を高めている。
現地7月25日、ボルティモア・オリオールズの藤浪晋太郎は、敵地シチズンズバンク・パークで行なわれたフィラデルフィア・フィリーズ戦の7回から先発右腕カイル・ギブソンの後を受け、2番手としてリリーフ登板。チームの逆転サヨナラ負けで移籍後初勝利とはならなかったが、2回(21球)を投げ、無安打無失点、3奪三振、無四球の好投を見せた。
オークランド・アスレティックスからトレード加入し、移籍後3試合目を迎えた藤浪。この日、現地の識者たちを唸らせているのが、8回2死走者なしで1番カイル・シュワーバーと対峙した場面での一球だ。わずか2球で追い込んだオリオールズの背番号14は、カウント1-2から92.8マイル(約149.3キロ)のスプリットを投じ、空振り三振を奪ってみせた。
このシーンを受け、投球分析家の“ピッチング・ニンジャ”ことロブ・フリードマン氏は、実際の動画を公式ツイッターに共有し、「シンタロウ・フジナミ、意地悪な93マイルのスプリッターだ」と紹介。さらに、米野球専門サイト『Pitcher List』のベン・パーマー氏は、同じく投球映像を掲載するとともに、「フジナミのスプリッターがえげつない」と呟いていた。
また、安定したピッチングで移籍後初めて無失点登板とし、勝ち投手の権利を持って降板していた藤浪のパフォーマンスには、現地からも称賛の声が続々。なかでも、米メディア『New York Post』などに執筆していたベテラン記者のケビン・カーナン氏は、「オリオールズのリリーバー、フジナミには本当に感心した」と自身のツイッターに投稿していた。
メジャー1年目から激動のシーズンを送っている藤浪。引き続き、再スタートを切った日本人ルーキーの活躍に注目だ。
構成●THE DIGEST編集部
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