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プロ野球

“西武一筋”のベテラン栗山巧がチームにもたらす影響とは?「一発で仕留めるところは流石」と松井監督も舌を巻く

岩国誠

2023.07.27

少ないチャンスをものにする栗山。ベテランとしてチームに貢献している。写真:THE DIGEST写真部

少ないチャンスをものにする栗山。ベテランとしてチームに貢献している。写真:THE DIGEST写真部

 西武一筋22年の大ベテラン・栗山巧。7月26日のロッテ戦に「6番・指名打者」で先発出場し、先制4号ソロを含む今季初の1試合2安打と存在感を見せつけた。

「思い切って行こう」

 そう決めて打席に向かった2回裏の第1打席。2球続けられたインコース高めのカットボールを捉えた。打球はライトポール際へ。バックネット裏からみたその軌跡は、絵に描いたように真っ直ぐで、そのまま切れることなくスタンドに飛び込み、先制4号ソロホームランとなった。

 松井稼頭央監督も「本当に見事。あのポール際の打球がきれない技術の高さと、一発で仕留めるところは流石だと思います」と、ベテランが見せた巧みな一発を称賛した。

 これで出場4試合連続打点となった栗山。そのうち3試合でホームランを放つなど、出場すれば試合を動かす存在となっている。しかし、今月のスタメン起用は17試合でこの4試合のみ。時には1週間近く出場がない日もあったが、それでも好結果を出している理由はどこにあるのか。

「しっかり、1日の準備をしています。前日出番がなかったからとか、そういうことは全く抜きにして、『今日は今日のスタートを』って気分で、毎日そういうつもりでやっています。その日その日で役割がありますから、それにしっかり集中していく。そこだけですね」
 
 全体練習前、グラウンドに姿を現わした栗山は、主にビジター側で人が少ない一塁側で入念にストレッチを行なうと、ティー打撃やゲージでの打撃練習を行ない、それが終わればキャッチボール。そしてレフトの位置に行って、飛んでくる打球を処理しながら、守備の準備も怠らない。時にファームの試合に出ることもあるが、前の日がどうであろうと、その結果に引きずられることなく、毎日それを繰り返しているのだ。

「しっかり切り替えて、また次にっていう。そんな繰り返しなので。昔に比べたら切り替えとかがうまくできるようになっているし、集中してできるようになっています」
 
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