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MLB

この球場なら40ホームランも夢じゃない!? レッズ入りしたムスタカスへの期待は高まる一方

宇根夏樹

2019.12.12

17年に38本塁打、今季は35本塁打を放っているムスタカス。新天地でもアーチ量産が期待される。(C)Getty Images

17年に38本塁打、今季は35本塁打を放っているムスタカス。新天地でもアーチ量産が期待される。(C)Getty Images

 先日、ブルワーズからFAになっていたマイク・ムスタカスが、4年6400万ドルでレッズに入団した。ムスタカスは、今オフだけでなく過去2年ともFA市場に出ていたが、長期契約を得ることはできずにいた。2017年のオフは1年650万ドル、昨オフは1年1000万ドルで、どちらもFA前の球団と再契約を交わした。

 ここ3年のシーズン本塁打は38本→28本→35本、出塁率は.314→.315→.329。パワーはあるが出塁率が低いという特徴は変わっていない。にもかかわらず、今回レッズが4年契約でムスタカスを迎え入れたのには、いくつかの理由がある。
 レッズの本拠地グレートアメリカン・ボールパークは、左打者の本塁打が出やすい球場として知られる。18年夏から今季終了までムスタカスが本拠としたミラー・パーク(ブルワーズ)もそうだが、11年から18年の夏までプレーしていたコウフマン・スタジアム(ロイヤルズ)はまったく違う。全般的に本塁打の出にくい球場だ。ロイヤルズで1シーズンに40本塁打以上を記録した選手は、19年のホーヘイ・ソレーア(48本)しかいない。ムスタカスが17年に放った38本塁打は、球団史上2番目に多い数字だ(当時は球団最多)。グレートアメリカン・ボールパークを本拠とすれば、40本塁打に達してもおかしくない。

 長所の本塁打が増えるだけでなく、ムスタカスは短所だった出塁率の向上もあり得る。ジョーイ・ボトーという最高の手本がいるからだ。09~19年の11年間でボトーの出塁率が4割に届かなかったシーズンは、14年(.390)と19年(.357)の2度だけだ。

 ムスタカスの出塁率アップを期待させる前例もある。15年からボトーとともにプレーしているスアレスは、レギュラー2年目の17年から3年続けて出塁率.358以上を記録している。ボトーと比べると見劣りするとはいえ、それまでの3年とも.320未満だったことからすれば、格段の進化だ。いずれも四球率8.5%未満の14~16年に対し、17~19年は10%を上回る。ボトーの影響があったことは想像に難くない。

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