プロ野球

サンドの粋な司会に退団の嶋は感無量、今江は感動しきり。楽天の『ファン感』は爆笑と感動の渦に

松山ようこ

2019.12.15

サンドウィッチマンの軽妙な司会ぶりは注目の一つ。撮影:松山ようこ

 毎年オフに行われるファン感謝祭は、ファンが最も楽しみにしているイベントの一つ。そして、選手にとっても、直接たくさんのファンから激励される貴重な機会となる。今回は、独自の試みで盛り上げ、過去最多動員を集めた楽天の『ファン感』をリポートしていこう。

▶M-1王者の司会で約束された「爆笑」

 他球団ファンからも羨ましがられる最大のポイントは、人気お笑い芸人サンドウィッチマンがイベントの司会を務めることだろう。はじめは東北放送の冠番組『サンドのぼんやり~ぬTV』の企画がきっかけだったが、近年は毎秋"レギュラー"として彼ら2人は大活躍している。

『ファン感』で毎年、一番の注目を集めるのは、女装イベント『かわいいのは俺だ! イーグルスガールコンテスト』。順位は来場したファンの投票で決まり、サンドウィッチマン司会のもと、大々的にいじられまくって発表される。SNSでも最も賑わう瞬間だ。
 
 こういったちょっと"恥ずかしい系"の出し物は、新人選手が担当することが多いものだが、楽天ではベテランも移籍してきた選手もむしろ積極的に参加。昨年は、西武から移籍した球界を代表するイケメン岸孝之が、黒いハットをかぶったシックな美女に扮して優勝した。今年は広島から来たベテランの福井優也が、ニットキャップをかぶったブロンド美女に扮するも惜しくも3位に終わり、「優勝したかった。悔しい」と吐露していた。

 ちなみに、新人選手もちゃんと「恥ずかし系」の"お勤め"がある。毎年、出オチレベルの扮装をして、ツッコミどころ満載のダンスパフォーマンスを披露するのだ。

 今年は、ルーキーたちが体操着を着て、大勢の子供たちたちと一緒に「2020東京五輪応援ソング」の『パプリカ』に合わせてダンスを披露。ドヤ顔で赤白帽をウルトラマンかぶりした辰己涼介が「ジュワッチ!」と言い続ければ、渡邊佳明がお笑い芸人の「よしこ」になりきって、可愛らしく「楽しかったです♡」とコメント。長身の弓削隼人は同曲のプロデューサー米津玄師に扮し、サンドウィッチマンにツッコまれまくって場内を爆笑の渦に巻き込んだ。
 
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