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【DeNA】「開き直って投げる」CS初勝利へ向けて“エース”今永昇太が整える心技体

萩原孝弘

2023.10.11

広島とのCS第2戦での先発が決まった今永。写真:萩原孝弘

広島とのCS第2戦での先発が決まった今永。写真:萩原孝弘

■「苦手」な変化球の調整に手応え

「良かったと思います。しっかりと自分のボールを投げていましたし、問題ないと思います」クライマックスシリーズ第2戦を任せると明言した三浦監督が、10日のENEOSとの練習試合で今永昇太の状態に太鼓判を押した。

 2イニング無失点でマウンドを降りた今永本人は「もう1回実戦の感覚を取り戻して、自分のボールをしっかり投げることを意識してやりました」とこの日の大きなテーマを明かした上で「ENEOSさんにお付き合いいただいてすごく感謝していますし、ファンの方々にも応援歌などで雰囲気を作ってくださったのでもあり、ものすごく投げやすかったです。これがCS前に経験できてすごく良かったです」と常に周囲に気を配る男らしく感謝の念を表した。

 シーズンラスト登板となった9月30日から中9日。この期間は「肩や肘だったりとか、その他の部位もそうですけれども、しっかりもう一度コンディションをキレイにすることを意識してやってきました」とリフレッシュに充てた。

 そしてもう一つのテーマとして「ここ2試合あまり良くなかった」と振り返るスライダーの改良に着手した。スライダー、チェンジアップ、ツーシームにカットなど多彩な変化球を操るが、「僕は変化球が苦手なタイプ」と意外な言葉を発し「真っすぐはシーズン中も悪いなというときはあまりなかったので、変化球をどう使うかが一番大事」と自己分析。

 握りからもう一度見直しを行ない、左バッターから4つの三振を奪ってみせ「意識していた曲がり幅は、五十嵐アナリストに聞いても曲がっていたという話も聞けました。また左バッターが外のスライダーを空振りしてくれました」と思惑通りの投球に、手応えも口にした。
 
■心のセット

 昨年は本拠地での初戦に先発が決定した際「シーズンの大事な試合とか、クライマックスシリーズとか、特別なことをやらなければいけないと思いすぎていた自分がいた。大事な試合だからこそ特別なことはできない」とあえて平常心で挑み、ゲームメイクには成功した。

 今年は「メンタルも技術も毎年変わってくるので、その時に合ったメンタルで臨んでいけばいいのかなと思います」とし「どこか腹をくくって、開き直って投げる。もちろんどうなってもいいやというマインドは良くないと思われがちですけれども、開き直る部分に関しては、持たなくてはならないときもある。それを自分のポイントに置いて過ごしていきたいと思います」とさらに達観したマインドを理想に掲げた。
 
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