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プロ野球

【ドラフトでソフトバンクが狙うべき選手】世代交代のためにも即戦力サウスポーの指名は必須。右の強打者タイプの高校生も欲しい<SLUGGER>

西尾典文

2023.10.24

武内は福岡出身ということもあり、スター候補としても期待できるだろう。写真:THE DIGEST写真部

武内は福岡出身ということもあり、スター候補としても期待できるだろう。写真:THE DIGEST写真部

 オフに大型補強を敢行しながらも、優勝したオリックスに15.5ゲームもの大差をつけられて3位に終わったソフトバンク。2010年代は黄金時代を迎えていたこともあり、選手の完成度よりも将来性を重視した指名を繰り返したが、投手、野手ともに世代交代はなかなか進んでいない。このことから、今年のドラフトでは早期に戦力になる選手の指名が必要となるだろう。

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 特に先発投手は高齢化が著しく、左腕は若手も少ないことから、最優先の補強ポイントとなる。そこで、筆頭候補として挙げたいのが武内夏暉(国学院大)だ。身長185センチ㎝の大型左腕でありながら制球力が高く、ストレートも変化球も質が高い。豊作と言われる今年の大学生投手の中でも、完成度の高さは一歩リードしている感がある。競合の可能性は高いが、チャレンジする価値は十分にあるだろう。もし抽選で外した場合も簡単に素材に振り切るのではなく、ある程度完成度を備えた投手を狙いたい。

 さらに2位でも、やはり将来性のあるピッチャーを獲得したい。となると、高校生で推したいのが木村優人(霞ケ浦高)だ。体つきはまだ細身だが、長い手足を持て余すことなく使うことができており、フォームのバランスの良さは出色。ストレートだけでなく変化球も高レベルで、高校生にしてはコントロールも安定している。ファームでしっかり鍛えればまだまだスケールアップする可能性は高く、将来の右のエース候補として期待できる素材だ。
 
 現在の若手を見ると、野手はそれなりに楽しみな選手が多いものの、その中でも補強ポイントと言えるのが右の強打者タイプだ。有力候補となるのは明瀬諒介(鹿児島城西)や広瀬隆太(慶応大)だが、上位は投手で占めることを考えると、もう残っていない可能性が高い。となれば、下位でも狙えそうな素材を探したい。

 んなニーズにピッタリ当てはまりそうなのが仲田侑仁(沖縄尚学高)だ。打撃以外は平凡なものの、春、夏の甲子園でいずれもホームランを放った長打力は大きな魅力。決して力任せではなく、しっかりボールを呼び込める形の良さも光る。同じ沖縄尚学出身で、なかなか二軍暮らしから脱することができないリチャードに刺激を与えるという意味でも、仲田の獲得はプラスとなる可能性は高いだろう。

【基本方針】
投手優先

【補強ポイント】
・即戦力の左腕投手
・将来のエース候補
・右の強打者タイプの高校生

【理想の指名】
1位:武内夏暉(国学院大)
2位:木村優人(霞ケ浦高)
4位:仲田侑仁(沖縄尚学高)

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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