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プロ野球

FA権行使濃厚となった巨人・中田翔の獲得に動く球団はあるのか? ポジション、攻撃力、資金および熱意の3点からフィットするのはどこだ!

出野哲也

2023.10.31

今季はスタメンから外れることが多かった中田。果たしてFA権を行使するのか。写真:鈴木颯太朗

今季はスタメンから外れることが多かった中田。果たしてFA権を行使するのか。写真:鈴木颯太朗

 巨人の中田翔がFA宣言するかどうか注目されている。坂本勇人が三塁にコンバートされ、一塁へ回った岡本和真に押し出される格好となってしまい、レギュラーで出られる場所を求めているからだ。

 しかしながら推定3億円の高年俸に加え、故障の多さ、さらには人的補償の必要なBランクとあって二の足を踏む球団も多そう。ポジション(空き具合)、攻撃力(獲得が必要か否か)、資金・熱意の3要素から、どの球団なら中田がフィットするか、獲得に向かう可能性はどの程度あるのか検討してみよう。

オリックス(フィット×、可能性×)
ポジション×
攻撃力×
資金および熱意×

 高校時代を過ごした大阪の球団で、中嶋聡監督も日本ハム時代の同僚。しかしながら一塁には首位打者の頓宮裕真がいて、DHもレアンドロ・セデーニョを中心に森友哉、杉本裕太郎ら主力を随時起用している。リーグ最多の109本塁打とパワーも足りていて、中田は不要だろう。

ロッテ(フィット△、可能性△)
ポジション×
攻撃力△
資金および熱意△

 こちらも吉井理人監督や金子誠コーチは旧知の仲。打線強化は長年のテーマでもあるが、505得点はリーグ4位とはいえ2位の楽天とは8点差、100本塁打もトップのオリックスと9本差で、イメージほどの貧打ではない。一塁には山口航輝もおり、中田を取る資金があるならグレゴリー・ポランコの引き留めに回したい。可能性があるとすれば、そのポランコが流出した場合か。

ソフトバンク(フィット〇、可能性〇)
ポジション〇
攻撃力×
資金および熱意〇

 536得点はリーグ最多だったとはいえ、正一塁手の中村晃はOPS.688。打力の求められるポジションとしては物足りず、.770の中田が加わればプラスになるし、DHで使ってもいい。もちろん資金的な障害もなく、有力な候補ではないだろうか。
 
楽天(フィット△、可能性△)
ポジション〇
攻撃力×
資金および熱意△

 一塁は鈴木大地、阿部寿樹、伊藤裕季也の3人が起用されていた。513得点と104本塁打はリーグ2位と攻撃力に問題はないが、中田が入ればグレードアップする。大阪桐蔭高で1年後輩の浅村栄斗がチームリーダー的存在であるのは微妙な点だが、その浅村自身が獲得を望めば可能性はゼロではない。

西武(フィット△、可能性△)
ポジション△
攻撃力◎
資金および熱意△

 リーグ最低の435得点に終わったとはいえ、山川穂高が残留するなら一塁に空きはない。山川が退団しても、デビッド・マキノンもいるのでどうしても必要というわけでもない。FAではなくトレード、もしくは自由契約になった場合には考える、という程度ではないか。

日本ハム(フィット△、可能性×)
ポジション△
攻撃力〇
資金および熱意×

 中田の古巣は、464得点が下から2番目と攻撃力不足が顕著。しかし一塁/DHにはアリエル・マルティネスと野村佑希がいる。野村のOPS.692は中田よりずっと低くとも、来季24歳の若手に代えて35歳のベテランを取るようなチームではない。放出した経緯を考えても再獲得はなさそう。
 
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