2023年、根尾昂(中日)はプロ入り後はじめて投手一本でシーズンを送った。ただ、リリーフから本格的に先発転向を目指していることもあって一軍登板はわずか2試合。果たして根尾は投手として大成できるのか。二軍での投球データを分析し、現状と今後の課題と可能性を探っていきたい。
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今季の根尾は二軍で23試合に登板、9試合に先発して76イニングを投げた。そこで残した防御率は3.43。ウエスタンのリーグ防御率が3.41であるためちょうど平均レベルで、良くもなければ悪くもないといったところだろうか。
ただ、防御率には投手にはコントロールできない要素も多く含まれている。投球のパフォーマンスをより適切に測るには、投手の責任が強い「奪三振」、「与四球」、「ゴロ獲得(長打抑止)」という三大要素の出来を確認するのが基本だ。
この三大要素で見た場合、根尾の奪三振%は19.8%(リーグ平均が19.3%)、与四球%は13.9%(平均7.9%)、ゴロ%は44.4%(平均45.1%)となっている。三振とゴロは平均並に獲得できているが、与四球を多く与えてしまっていることが分かる。 こうしたデータから、根尾が二軍においても平均かややそれを下回るレベルの投手である現状が見えてくる。
ただ、より細かいデータにまで踏み込むと根尾のポテンシャルが高い様子も見えてくる。相手打者がスウィングしたうち空振りした割合を表すWhiff%という指標を見てみると、リーグ平均の21.9%に対して根尾は24.1%と優れた数値を残している。特にスライダーは44.4%と、スウィングさせさえすれば半分近い割合で空振りを奪っていた。やはりボールの威力自体は間違いないようだ。
スウィングさえさせれば空振りは高確率で奪える。にもかかわらず投球内容がいまひとつなのはなぜだろうか。それはそもそもスウィングさせることができていないからだ。根尾の投球に対する打者のスウィング率は42.1%。これは昨季ファームで50イニング以上を投げた投手85人のうち4番目に低い数字だ。
相手打者がなかなかスウィングしないのは、そもそもストライクゾーンに投げられていないことに起因する。投球のストライクゾーン率を見ると根尾の値は37.0%。これは85投手のうち2番目に低い数字である。こうなると当然、見逃しストライク率も低く、こちらも85投手のうち2番目に低い13.7%にとどまった。
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この三大要素で見た場合、根尾の奪三振%は19.8%(リーグ平均が19.3%)、与四球%は13.9%(平均7.9%)、ゴロ%は44.4%(平均45.1%)となっている。三振とゴロは平均並に獲得できているが、与四球を多く与えてしまっていることが分かる。 こうしたデータから、根尾が二軍においても平均かややそれを下回るレベルの投手である現状が見えてくる。
ただ、より細かいデータにまで踏み込むと根尾のポテンシャルが高い様子も見えてくる。相手打者がスウィングしたうち空振りした割合を表すWhiff%という指標を見てみると、リーグ平均の21.9%に対して根尾は24.1%と優れた数値を残している。特にスライダーは44.4%と、スウィングさせさえすれば半分近い割合で空振りを奪っていた。やはりボールの威力自体は間違いないようだ。
スウィングさえさせれば空振りは高確率で奪える。にもかかわらず投球内容がいまひとつなのはなぜだろうか。それはそもそもスウィングさせることができていないからだ。根尾の投球に対する打者のスウィング率は42.1%。これは昨季ファームで50イニング以上を投げた投手85人のうち4番目に低い数字だ。
相手打者がなかなかスウィングしないのは、そもそもストライクゾーンに投げられていないことに起因する。投球のストライクゾーン率を見ると根尾の値は37.0%。これは85投手のうち2番目に低い数字である。こうなると当然、見逃しストライク率も低く、こちらも85投手のうち2番目に低い13.7%にとどまった。
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