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メッツはオーナー直々に極秘来日、ヤンキースはゴジラ出馬&背番号18を用意するも…有力球団がしのぎを削った山本由伸争奪戦の顛末<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.12.23

3年連続投手四冠&沢村賞&MVP……数々の実績を引っ提げて“日本最強投手”山本が海を渡る。写真:野口航志

 一時はMLB全30球団の半分が乗り出したとも言われた山本由伸の争奪戦は、ドジャースと12年3億2500万ドル(投手史上最長&最高額)で契約したことで決着した。日米の球界関係者が固唾をのんで見守っていたその過程を、改めて振り返ってみよう。

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▼11月5日
 日本シリーズが終結し、オリックスが山本のポスティング申請を認める方針を発表。

▼11月20日
 オリックスが山本のポスティングを正式に公示。

▼11月22日
 山本の代理人ジョエル・ウルフが「11~14球団が私のところに連絡をしてきている」と、争奪戦の激しさを予感させる発言をする。

▼11月下旬~12月上旬
 メッツのスティーブ・コーエン・オーナーとデビッド・スターンズ編成総責任者が極秘で来日し、山本と会食。またこの時期、山本は契約に興味を示したすべてのチームとオンラインで会談を行った。

▼12月6日
『ジ・アスレティック』のウィル・サモン記者が「有力な移籍先候補はブルージェイズ、ドジャース、ジャイアンツ、メッツ、ヤンキースを含む7チーム」と報じる(残り2チームは「謎」としていたが、おそらくレッドソックスとフィリーズだったと思われる)。

▼12月9日
 大谷翔平がドジャースと10年7億ドルで契約に合意。
 
▼12月11日
 ジャイアンツとヤンキースが山本と交渉。

▼12月12日
 ドジャースが山本と交渉。入団が決まったばかりの大谷に、元MVPのムーキー・ベッツとフレディ・フリーマン、正捕手のウィル・スミスも交渉に同席し、背番号18を与えることことも提示した。

▼12月14日
 フィリーズが山本と面談。MVP2度のスーパースター、ブライス・ハーパーがビデオ通話で交渉に参加した。

▼12月16日
 この夜、メッツのコーエン・オーナーが山本を自宅に招き、スターンズ編成総責任者、カルロス・メンドーサ監督も同席して会食を行った。

▼12月17日
 ヤンキースが山本と2度目の交渉。球団OBの松井秀喜がビデオメッセージを寄せるとともに、ピンストライプの背番号18のユニフォームをプレゼントした。

▼12月18日
『ESPN』のジェフ・パッサン記者が「各球団がこれから正式なオファーを出していく」と報道。争奪戦は最終局面へ。

▼12月21日
 ジャイアンツが争奪戦から脱落したと報道される(スポーツ中継局『NBCスポーツ・ベイエリア』のアレックス・パブロビッチが現地午後7時頃に第一報を報じる)。

 ジャイアンツ脱落の一報から約4時間後、山本が12年3億2500万ドルでドジャースとの契約に合意したと各メディアが一斉に報じる。最終的なオファーはメッツがドジャースと同額の3億2500万ドル、ヤンキースが3億ドル、フィリーズはおそらくこれよりも下だったとされている。

構成●SLUGGER編集部

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