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MLB

大谷復活&レンドーン加入でもなお…来季のエンジェルスは不安だらけ!?

スラッガー編集部

2019.12.23

エンジェルスはレンドーンの獲得に成功した一方で、課題の投手の補強があまり進んでいない。(C)Getty Images

エンジェルスはレンドーンの獲得に成功した一方で、課題の投手の補強があまり進んでいない。(C)Getty Images

 現地時間12日のウインター・ミーティングが閉幕した時点で、エンジェルスは今オフのストーブリーグにおける「勝ち組」と言われていた。FA最注目野手、アンソニー・レンドーンを7年2億4500万ドルで獲得したからである。

 レンドーンの加入により、来季のエンジェルスのラインナップは2番にMVP3度の最強選手マイク・トラウト、3番に今季ナ・リーグ打点王のレンドーン、そして4番・大谷翔平という、球界きっての中軸が形成される。昨季のエンジェルスは三塁手のOPSがリーグワーストだったことを考えれば、好守を備えた球界最強三塁手のレンドーンが加わることは、多様な効果をもたらしてくれる。孤立気味だったトラウトと大谷のプレッシャーも軽減されることだろう。

 だが一方で、投手の補強はいまだ不十分だ。

 確かにレンドーンの補強は合格点を与えられるが、これも最大のターゲットだったゲリット・コールをヤンキースに攫われてからの“次善”の策だった。エンジェルスが上にいくためには、エース級を“最低”2人は補強したかったはずだ。
 
 昨季の先発防御率5.64、QS22回は両リーグでダントツ最下位。エース格だったタイラー・スキャッグスが急逝し、先発の層も薄い。来季はトミー・ジョン手術から大谷が復帰するとはいえ、故障明け・二刀流の負担も考えれば決して無理をさせられる状況ではない。

 コールを逃した段階で、FA市場にはジャイアンツのエースだったマディソン・バムガーナー、15年のサイ・ヤング賞ダラス・カイケル、最優秀防御率を獲得したリュ・ヒョンジンがいた。しかし、バムガーナーは17日にダイヤモンドバックス(5年8500万ドル)、カイケルは21日にホワイトソックス(3年5500万ドル)と契約を決め、23日にはリュもブルージェイズと4年8000万ドルで合意。これによりエンジェルスは、エース級の補強がトレードに限られることになったわけだ。

 一応、ここまでディラン・バンディとフリオ・テラーンの2人を補強している。ともにイニングイーターとしての働きは期待できるだろう。しかし、彼らは「エース」ではない。プレーオフを狙うチームでいえば、先発4~5番手(そこにも入らない可能性がある)クラスといったところだろう。

 今季開幕直前にトラウトと13年間の延長契約を結び、オフにはレンドーンも手に入れた。チームは間違いなくプレーオフ進出を見据えている。しかし、最大の課題である先発投手の補強が進んでいないとあって、「来季のエンジェルスは、またダメかもしれない」。にわかに、そういう雰囲気が漂い始めている気がするが……。

構成●スラッガー編集部
 

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