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「興味深い補強だ」マリナーズとマイナー契約を結んだ藤浪晋太郎に地元メディア注視。課題の制球難を懸念もブルペン強化に期待

THE DIGEST編集部

2025.01.19

藤浪はマリナーズとマイナー契約を結んだ。(C)Getty Images

 メジャー復帰を目指す剛腕が注目されている。

 現地1月17日、ニューヨーク・メッツ傘下の球団からフリーエージェント(FA)となっていた藤浪晋太郎が、シアトル・マリナーズとマイナー契約で合意に至った。複数の米メディアによると、スプリングトレーニングに招待選手として参加することも併せて伝えられている。
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 大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)と同世代である剛腕の新天地が決まった。MLB2年目となった藤浪は昨季メッツ入りを果たすも、メジャー登板の機会を得られずにシーズンを終了。オフにはFAになった。昨冬はプエルトリコのウィンターリーグに参加し、カロリーナ・ジャイアンツでリリーフとして起用され、20回2/3イニングを投げて防御率3.05をマーク。メジャーからのオファーを待ち、160キロ超の豪速球がマリナーズの目にとまったようだ。

 シアトルの地元メディアである『Seattle Sports』は「力強い投球をする日本人リリーフ投手に注目」と題したレポートを配信。「フジナミはシアトルのリリーフ陣にとって興味深い補強選手だ」と言及し、高い関心を寄せている。

 記事を執筆したザック・ヘレス氏は「彼は時速103マイル(約165キロ)に達する速球を投げ、空振りを奪う能力がある。彼の球種は、フォーシーム・ファストボール、スプリッター、カッター、スイーパー、スライダーの5つでどれも威力がある」と評価する。その一方でメジャー入りして以来、右腕の弱点ともいうべき制球力に大いに苦しんでいると懸念するも、ここ最近はコントロールが改善の傾向にあると次のように説明する。
 
「30歳のフジナミは、昨シーズンのすべてをメッツ傘下のマイナーリーグで過ごした。33試合(29試合は3A)に登板し、36回1/3を投げて1勝2敗、防御率5.94の成績。与四球は33だが、奪三振44、被打率.130、被長打率.195にとどまっている」

「フジナミはもともと2023年にオークランド・アスレティックス(現アスレティックス)と契約し、シーズン途中にボルティモア・オリオールズにトレードされた。デビューシーズンは64試合(先発7試合)に登板し、72イニングを投げて7勝8敗、2セーブ、防御率7.18、奪三振83、与四球45の成績を収めた。Tモバイル・パークでのマリナーズ戦でキャリア初のセーブを記録していることも、シアトルと何かの縁だ」

 2013年から16年までNPBで4年連続オールスターに選出され、17年のワールド・ベースボール・クラシックでは日本代表入りしたことも補足しており、ブルペン強化を図るマリナーズに決して小さくない期待を寄せられる藤浪。再びメジャーのマウンドへ、まずはスプリングキャンプで首脳陣に実力をアピールしなければならない。

構成●THE DIGEST編集部

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