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「もっともっと打っていきたい」オリックス杉本裕太郎、4番起用に応えてここ数年の停滞を吹き飛ばす打棒【オリ熱コラム2025】

THE DIGEST編集部

2025.04.14

21年には32ホーマーを放って本塁打王に輝いた杉本。今季は当時を思い起こさせる活躍を見せている。写真:野口航志

 ここ数年、低迷が続いていたオリックスの"ラオウ"こと杉本裕太郎が好調だ。4月14日現在で打率.378、4本塁打。13日の楽天戦では2ホーマーを放って勝利に貢献した。

 3月30日に第1号ホームランを打った際には「試合前、海田(智行)さんが今日解説で来てたんでちょっと喋ったんですけど、『昨日すごいいい感じやったから、そろそろ出ると思うよ』って言われたんで、思いきって振ったらホンマに出ました。海田さんのおかげです。まだ追加点が欲しい場面やったんで打てて良かったです」と笑みを浮かべていた。

 岸田護新監督か4番を任せられていることについては「そうっすね。実力で勝ち取った4番ではないと思うんで、これからもっと打って周りから認められるバッターになれるように頑張りたいです」と謙虚に受け止めている。しかし思えば、2021年にリーグ優勝を果たした際も杉本が4番にどっかり座っていた。"ラオウ"が稼働すれば、前後を固める紅林弘太郎、西川龍馬、頓宮裕真らが打ちやすくなるのは言うまでもない。
 キャンプでは調子が上がらず、二軍戦に出場した時期もあったが、「あそこでいい調整ができたというか。二軍の監督、コーチともいろいろ話していい調整ができたんで。あれも良かったかなと思います。波留敏夫さん(二軍監督)にはもっと走ってキレを出せっていう風に言われたのと、(高橋)信二さん(コーチ)にはバッティングの技術的な部分を。試で3打席立った後に室内で一緒にティーというかボール投げてもらってバッティング練習したり」。ファームのスタッフも、主砲の復活を信じてサポートを続けていた。

 身体を絞ったことについては「まだ始まったばっかりなんで分かんないんすけど。(シーズン)終わってみてどうかなって感じです。もうみんなバット振れてるんで。僕もその流れに乗っていけるように頑張ります」と話していた杉本。今は打順うんぬんよりも「もっともっと打っていきたい」気持ちが強いとも話す。21年のように打席での粘りもでてきただけに、今後も4番打者として活躍を期待したい。

文●THE DIGEST取材班

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