これぞエースたる姿だ。

　現地６月25日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が敵地でのコロラド・ロッキーズ戦に先発登板し、５回を投げて１安打無失点、１四球６奪三振と好投した。降雨中断のため56球で降板したものの、山本は今季７勝目。防御率は2.61とした。

【動画】山本由伸が５回１安打無失点の快投

　山本は立ち上がり、２回のいずれも10球で三者凡退に打ち取る快調なスタートを切った。３回２死からこの試合初安打を許したが、後続を仕留めて無失点に封じる。

　４回は２番からの好打順も三者凡退でピシャリ。５回は先頭打者に初の四球を与えたものの、後続を投ゴロ併殺に打ち取り、マッケンジー・モニアックをスプリットで三球三振に斬って取った。

　ドジャース打線は６回２死二、三塁から４番マックス・マンシーが一、二塁に高々と打ち上げた打球を相手内野陣が見失って落球、ラッキーな形で２点を先制した。試合はその直後に雷雨のため一時中断した。

　約90分の中断後、試合は再開。ドジャースは１点を加えて３対０とリードし、山本は救援陣にマウンドを託して降板した。
  　ほぼ完璧な内容でロッキーズ打線を封じた山本に現地メディアは軒並み激賞だ。ドジャース専門メディア『Dodgers Digest』で記事を執筆しているチャド・モリヤマ氏は「ヨシノブ・ヤマモトは雨に打たれながらも、５回をわずか56球で６奪三振だ」と称賛。圧巻のピッチングに全米インターネット野球記者協会（IBWAA）所属の敏腕記者から唸り声が上がった。

　同じく専門メディア『Dodgers Nation』も「素晴らしいスタート」と絶賛。別メディア『Dodger Blue』は山本の投球内容を列挙したうえで「今夜、ヨシノブ・ヤマモトを止めることができたのは雨による遅延だけだった」と、その快投ぶりに脱帽した。

　試合は７回にマンシーの12号グランドスラム、８回にマイケル・コンフォートの２試合連続となる６号ソロホームランが飛び出し、ドジャースが８対１で完勝。日本人右腕は５試合ぶりの白星をゲットした。

構成●THE DIGEST編集部

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