偉才が投じた“魔球”に注目が集まっている。

　現地７月５日、大谷翔平（ロサンゼルス・ドジャース）が本拠地で行なわれたヒューストン・アストロズ戦に１番・投手兼指名打者で先発出場した。２回（31球）を投げ、１安打無失点３奪三振の好投。復帰後初めて三者連続三振を記録した。

【動画】「エグすぎる」「悪魔だ」大谷翔平が投じた魔球スイーパーの軌道

　初回、先頭打者にヒットを浴びたが次打者を二併殺。３番のホセ・アルトゥーベを遊ゴロに打ち取り無失点に抑える立ち上がりだった。

　圧巻だったのは、２回のマウンドだ。４番のクリスチャン・ウォーカーをフルカウントから最後は140キロのスライダーで空振り三振。続くビクトル・カラティニをこの日最速となる100.9マイル（約162.4キロ）で追い込むと、内角低めのスイーパーで空振り三振。６番ヤイネル・ディアスは１ボールから５球連続ファウルで粘られたものの、７球目は外角に沈む138キロのスイーパーで空振り。三者連続三振に仕留めてマウンドを降りた。
  　強力アストロズ打線を僅か１安打に抑えた大谷。敵将のジョー・エスパーダ監督が「彼が降板してくれて良かった」と思わず本音を漏らすほど、この日のピッチングは見事だった。

　そのなかでも、連続三振を奪った決め球スイーパーの軌道に現地メディアは舌を巻いている。米メディア『Hater Report』は公式Xに「ショウヘイ・オオタニはずるい」と書き出し、大谷の奪三振シーンに注目。「50本塁打を打つことができ、こんなエグい球を投げられるなんて、彼はクレイジーだ」と主張。二刀流プレーヤーの類まれな才能にため息を漏らした。

　また、MLB公式サイトの敏腕記者ブレント・マグワイア氏は左打者カラティニから三振を奪ったスイーパーの変化に驚愕。膝下に大きく、鋭く曲がった軌道に「えげつないスイーパーだ」と激賞した。この場面には試合を生中継した米放送局『Fox Sports』の名物実況ジョー・デービス氏も大興奮。「まるでビデオゲームみたいだ！」と声を弾ませた。

　この日は31歳の誕生日を迎えた大谷。チームは４対６で敗れ、日米通じて初のバースデー登板を白星で飾れなかったが、伝家の宝刀スイーパーに大きな関心が注がれた。

構成●THE DIGEST編集部

【記事】メッツ“1147億円男”が自己最高ペースで本塁打量産中...北米メディアが絶賛「安定した成績を残せば間違いなくMVPの最有力候補だ」

【記事】「彼との対戦が好きではない」首位打者３度のアルトゥーベが試合後に“本音” ２回無失点の大谷翔平に感服「ほとんど打つのが不可能だ」