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プロ野球

琉球ブルーオーシャンズがロッテ・巨人ファームとの実戦へ。NPB球団との距離感を図る貴重な機会に

岩国誠

2020.02.22

写真:岩国誠

写真:岩国誠

 闘争心の変化を期待するのが清水監督だ。

「先日、北京タイガースと試合をした時とはまた違った顔つきになると思っています。これまで見慣れているユニフォームが目に前にいる。そのリーグに我々は入っていくことを目標にしているので、当然闘争心が強くなってくる。そういう表情を僕は見たいなと思っていますね」

 一方、技術コーチにあたる寺原隼人、井手正太郎コーチはN P Bとの距離感を確認してほしいとこう語る。

「打たれてもいいので、しっかりとバッターと勝負して、NPBの打者がどういうものなのかを感じてもらえればいいし、試合の中で自分の課題に気づいて、少しでも修正できるヒントが見つけられたらいいなと思っています」(寺原投手コーチ)

「本当に足りない部分に、自分で気づいて欲しい。僕らがいうのは簡単ですが、これが足りないんだということを自分で感じて、自分で練習して欲しい。わからないことがあった時に、僕らがサポートをしていくので」(井手打撃兼外野守備走塁コーチ)
 
 気持ちの部分を口にするのが亀澤コーチだ。

「何か光るものをNPB球団相手に見せて欲しい。本当に挑戦者の気持ちで向かって行かないとコテンパンにされると思うので、下手なりにも何かを出して欲しいと思います」
 
 もっともN P Bの選手たちと対峙することで、体つきの違いや「本当のプロとは」を感じる機会にもなるだろう。

 勝崎コーチはいう。

「この1か月、キャンプを行ってきた上で、相手チームの体力的な違いを感じてほしい。今はあくまで土台ができたという段階なので、その上でプロフェッショナルな体というもの。体格差や体力差に気づいて、何かを感じてくれたらと思います」

 NPBとの対戦で大敗を喫することもあるだろう。それでも、目指すべき場所にいる球団との戦いは、数多くの財産を新球団にもたらすはずだ。野球漬けの日々を送った1か月で培ったもので、我々に何を見せてくれるのか。

 2月22日からのロッテ2連戦(石垣島)と、29日の巨人3軍戦(セルラー)。N P B参入へ向けた戦いが始まるのを楽しみに待ちたい。

取材・文●岩国誠

【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。
 

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