▼ロッテ:85点
投手の質と野手の適性を重視。将来が楽しみな指名に
個人的には、ワクワクできるドラフトを展開してくれたのがロッテだった。
まず、2度抽選を外したあとでも米沢友翔(関西大)が残っていたことが大きかった。
さらに2位で怪物候補生の前田侑大(高岡第一)という有望投手を獲得し、ENEOSの長屋竣大という即戦力に近い投手も確保。将来性ある投手と、早期の戦力化が狙える投手を組み合わせた点が魅力だ。
野手では黒田義信(東日本国際大)、田中皐晴(日南学園高)を指名した。2人とも強くバットを振れる選手であり、現在のロッテに合った人材だろう。選手の特徴とチームの方向性がかみ合っており、今後の成長が楽しみな指名となった。
一方、二遊間の補強については、今ドラフトでは候補が限られていたこともあり、無理に獲得しなかった判断にも一定の理解を示したい。
もちろん、二遊間を守れる選手の確保は重要だ。ただし、補強ポイントだからという理由だけで、適性や能力が十分でない選手を指名することが最善とは限らない。現在の打線の状況を考えれば、遊撃手に打力を求めすぎず、ほかのポジションで攻撃力を確保する編成も目指せる。
有望選手を集めるだけでなく、チームが求める能力を持った選手を獲得する。投手陣の充実と野手の適性を両立させた点で、期待が持てるドラフトだ。
▼楽天:65点
渡部の獲得は大きな成果も、問われるのは2位指名・岡田の起用法
楽天にとって最大の成果は、抽選で渡部海(青山学院大)を引き当てたことだ。
有望な「勝てる捕手」を獲得できたことは大きい。投手では樋口新(王子)を指名し、必要な戦力を確保した。内野手の高義博(オイシックス)についても、ファーム・リーグでの実績やチームに不足する右打者という点を踏まえれば、評価できる指名だ。
ただし、渡部の獲得が大きな成果となった一方、チーム全体の強化という点ではもう少し踏み込んだ指名が見たかった。
特に気になるのが、2位指名した岡田啓吾(明治大)をどのポジションで起用するのか。岡田は俊足が魅力の好選手で、同じ明治大出身の宗山塁との二遊間コンビにも胸が高まるが、ポジションが空いているわけではない。内外野どこで起用するのか不透明で、フィット次第で指名の評価は変わってくる。既存の二塁手との兼ね合いも含め、どのような役割を期待しているのか気になるところだ。
渡部の1位指名を最大限に生かすためにも、ほかの選手の起用法やポジションの整理を進め、チーム全体の戦力向上につなげることが求められる。




