▼日本ハム:60点
有望選手を獲得したが、優勝への距離は縮まったのか……?
日本ハムは、獲得した選手そのものを見れば悪いドラフトではない。
1位指名の菰田陽生(山梨学院高)を筆頭に、投打に将来性のある選手を確保。指名した選手の顔ぶれには期待が持てる。
しかし、今季10ゲーム以上の差をつけられたソフトバンクとの戦力差を考えると、もう少しチームの活性化につながる指名があってもよかったのではないか。
特に投手陣では、伊藤大海、北山亘基、達孝太らの将来的なメジャー挑戦に備える必要がある。今いる投手でチームを構成するだけでなく、数年後に新たな柱となる投手を確保しておくことが重要だったのではないか。
そうした観点からすれば、有力な大学生投手をもう1人指名する選択肢もあったはずだ。
ドラフトで有望選手を獲得したからといって、チームが翌年から一気に強くなるわけではない。必要なのは、現在の戦力を維持しながら、将来の戦力を継続的に積み上げていくことだ。
今回の日本ハムは、チームが後退するような指名ではなかった。しかし、ソフトバンクとの差を埋め、優勝を狙えるチームになるまでには、少なくとも5年はかかると感じずにはいられない。
▼西武:55点
投手の穴は埋めたが、得点力不足への答えは見えず
西武は主力先発投手である平良海馬、高橋光成の流出を想定した補強を見せた。
1位ではリーグ戦でノーヒッターを達成した川尻啓人(亜細亜大)、2位で柿晟弥(パナソニック)を獲得したことは評価できる。柿本は東洋大姫路高の出身でもあり、先輩の甲斐野央とともに今後の投手陣を支える存在として期待したい。
ただし、今回のドラフトで西武が抱える最大の課題が解消されたかといえば、疑問が残る。
それは得点力不足だ。
投手を補強する必要性は理解できる。しかし、打線が点を取れなければ、いくら投手陣を整備しても勝ちを積み上げるのは難しい。投手の穴を埋めに重点を置いた結果、打線の強化はどこまで進んだのか。
さらに、5位での中津大和(日本生命)の指名にも疑問が残る。
西武はFAで獲得した桑原将志やカナリオの出場を約束しなければならず、長谷川信哉、西川愛也らが中堅手を担う編成だ。左打ちの社会人外野手を指名しても、起用するスペースがどこにもない。
成長を待ち、競争を促すための高校・大学生指名なら理解できるが、即戦力に近い社会人選手を獲得するのであれば、チーム内での役割を明確にしておくべきだ。現状では代走・守備固め要員を補強したという評価にしかならない。課題である打線の起爆剤とは対極だ。
一方、4位の田中諒(日大三高)は右のスラッガー候補として補強ポイントに合致している。右打者が少ないチーム事情を考えても、長打力のある右打者確保には意味がある。
重点を置いた投手の穴埋めと、得点力の向上。その両方を実現できるチーム編成が今後は求められる。




