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プロ野球

【亀山つとむのセ・リーグ順位予想】阪神はプラス材料が多い。矢野監督の「日本一」宣言は覚悟と手応えの表れだ

亀山つとむ

2020.03.22

 巨人は東京ドームという打者有利な球場で、あの打線を揃えているから正直恐い。丸佳浩の存在によって、坂本勇人と岡本和真が生きていますし、そこにパーラが入って隙がありません。不安があるとしたら投手力です。最多勝の山口俊が抜けた穴は菅野智之の復調で埋める予定だと思いますが、始まってみないと分かりませんからね。

 とはいえ、点は取れる打線なのでBクラスに落ちてくることはないでしょう。最近は2番に強打者を入れたりと、攻撃力を押し出す野球が日本でも定石になりつつあるので、好打者が揃っている巨人にとっては戦いやすいはずです。

 DeNAは筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)が移籍しましたが、それほどのダメージにはならないような気がします。主力が抜けてチームが締まるケースは往々にしてありますからね。筒香が空けた椅子を「誰がとってもいい」という状況は、チームの競争を活性化します。筒香の代役に指名された佐野恵太も仕事をしていますし、他にもチャンスを与えられた選手がポンと伸びれば面白い。ベンチにも外野のレギュラークラスがたくさんいます。桑原将志や梶谷隆幸、乙坂智あたりはスタメンで出られるレベルの選手です。

 DeNAは投手陣も揃っています。今永昇太という軸がおり、成長著しい2年目の上茶谷大河もいる。東克樹の離脱は痛手ですが、後ろには守護神の山崎康晃、イニングを消化できるパットンや復帰してくればエスコバーも控えています。ラミレス監督がしっかり調子の良い選手を使えば好成績を収められるでしょう。突き抜けて1位になる可能性も持っていますよ。
 
 広島は攻撃面が良いですね。昨シーズン不振だった田中広輔が復調し、小園海斗も戦力として計算できるようになれば層の厚みが増す。そして何と言っても4番の鈴木誠也と會澤翼の存在。鈴木の能力は言うまでもないでしょう。會澤はキャプテンシーもありますので、上手くチームをまとめてくれるはずです。このふたりを中心に組んでいけば、他球団と遜色ない打線ができると思います。

 反面、不安なのは投手陣です。ジョンソンや大瀬良大地という二本柱に、ルーキーの森下暢仁も入り、能力が高い選手はまずまずいます。ただ、先発4枚目以降の選手層が薄い。薮田和樹や床田寛樹が力を発揮できるかどうか。また、中継ぎと抑えに絶対的な存在がいないのも気がかりです。

 中日は地味ながらバランスが取れています。去年の今頃は非力な印象がありましたが、昨シーズンを通して安定してきました。内野手の根尾昂を外野でも使っているのが好印象ですね。彼がどこかのポジションで戦力として機能するようになれば、チームの幅も広がります。たくさん一軍の打席を消化すると急激に成長すると思いますよ。
 

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