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プロ野球

【亀山つとむのセ・リーグ順位予想】阪神はプラス材料が多い。矢野監督の「日本一」宣言は覚悟と手応えの表れだ

亀山つとむ

2020.03.22

 ヤクルトは投手陣が明らかな弱点です。高津臣吾監督は投手整備に力を入れているようですが、やりくりできるだけの戦力がいません。開幕に石川雅規を持ってこなければいけないという現実が、厳しさを表していると思います。

 また、ヤクルトは去年まで投手陣の弱さを打線で補ってきたんですが、今年はバレンティンが抜けてしまった。果たして、村上宗隆がその代役を務められるのか。去年はバレンティンという大黒柱がいたので、村上は打率が低くても、ホームランを打っていれば評価された。ただ、今年は違います。村上が4番に座ることになったら、得点圏打率や長打率といった数字がどうしても求められる。昨年のような楽な打席は少なくなります。そこを乗り越えられるかどうか。彼にとって今年は重要な1年ですね。
 
 今季はもともとオリンピックによってリーグ戦が中断すると決まっていましたし、それに追い打ちをかけるように新型コロナウイルスの影響で開幕が伸びました。本当に選手にとって過酷なシーズンになっています。

 実際に取材で話を聞いていると、「調整の仕方が難しい」という声をよく耳にします。3月20日に合わせて状態を上げてきた選手が、一度落とすのか、それとも維持するのか。そこで迷っている選手が多かったですね。

 開幕が4月10日に決定したわけではないので、調整が上手いベテランでさえ経験したことがない日程になるのは間違いありません。そういう意味でも、今シーズンは予想が難しい。しっかり選手のコンディションを把握して、上手く入れ替えをしていかないと戦い抜けない厳しいシーズンです。首脳陣の手腕が試されるでしょうね。

解説●亀山つとむ

【著者プロフィール】
かめやま・つとむ/1969年、大阪府出身。現役時代は、ドラフト外で入団した阪神で、俊足好打の外野手として活躍。92年にはゴールデングラブ賞も受賞した。97年の引退後は野球解説業の傍ら、少年野球チーム・枚方リトルを率いて99年にリトルリーグ・ワールドシリーズで優勝。現在は履正社医療スポーツ専門学校野球コースの特別講師、同コースのコーチも務める。
 

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