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大学野球

仙台六大学の“ドラフト候補生“はこの3人!プロ注目の「杜の都の三銃士」を紹介

大友良行

2020.04.15

元山は広い守備範囲を誇る三拍子揃った遊撃手だ。写真:大友良行

元山は広い守備範囲を誇る三拍子揃った遊撃手だ。写真:大友良行

 冬の練習でも、昨年は下半身、今年は上半身を重点的に鍛え上げた。体脂肪率も12%まで落とした。「おかげでめちゃめちゃ調子がいいです。バットもよく振れています」。

 そんな元山を大塚光二監督は次のように見ている。

「昨年、大学日本代表に選ばれてから人が変わったようです。良い主将としてチームを率先して引っぱっています。今までは、自分のことを淡々とやる選手だったのが、後輩たちに声を掛けながら、プレーで表現できるようになりました。元々もの怖じしない性格で、何でも出来ちゃう子でしたが、この冬、ウエイトなどで体幹を鍛えたことで、守備も今まで以上によくなった。今までは、三遊間の当たりに体があがっていましたが、入って行く時のスピードがアップ、踏ん張って投げられるようになりました。冬トレは、打撃にも活きてきました。右方向には大きな当たりを打てるので、つい引っぱてしまいがちでしたが、反対方向にも対応出来るようになりました。日本一のショートと言ってもいいでしょう」と高く評価する。
 
 そんな元山だが、小学生の頃はスポーツに全く興味が無かった。父親が部品製造業に携わっていたのでオートバイ関係の道に進む事になっていた。それが、あまり意識しないで入った生駒ボーイズで当時コーチだった中本浩(亜細亜大→パナソニック→バルセロナ五輪日本代表)と巡り会った。いち早く元山の素質を見抜いて、かなり厳しく投打にわたって指導。「恩師は多いですが、中本さんには感謝の限りです」。メキメキと力を付け、今の元山が出来上がったとういわけだ。

 理想の選手については「王貞治さん(元巨人)やイチローさん(元マリナーズ)みたいな”象徴”になれればと思います。好きな選手は柳田悠岐選手(福岡ソフトバンクホークス)です。ゲーム中でも余裕があるし、味方にとって、心強い存在だと思えるので」。意識的に目標は高いところに置いて、自からを鼓舞している。

 現在コロナ疎開で、大阪の実家に戻っているが、広間で柔らかいスポンジボールを使って中学2年生の妹さんにティーを上げてもらい打撃練習と素振りを繰り返し、開幕に備えている。

 仙台大の宇田川投手とはラインで連絡を取り合う友人だ。

「1年時からお互いに意識はしていましたが、正式には昨年の大学日本代表選考会で知り合いました。同じプロの道を目指しているので負けるわけにはいきません。いい刺激になればと考えています。今度、焼き肉を奢ってもらうことになっています」と楽しそうに笑った。
 

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