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プロ野球

僕自身は“お股2シーム”を推していたわけじゃない――お股ニキが語るダルビッシュとの邂逅【本人直撃インタビューVol.2】

2019.09.03

――“お股2シーム”が話題になったのもその頃ですね(編集部注:17年9月にダルビッシュから2シームの改良を相談されたお股ニキ氏が、回転角度や腕の振りなどをアドバイスすると、ダルビッシュは直後の登板で好投。お股氏の名は一気に広まった)。

 あの頃は試合後によく連絡が来ていました。“お股2シーム”以外にも癖の修正とか。そもそも、僕は“お股2シーム”ってそんな騒いでないんですよ。一応、聞かれたからこうしたほうがいいとは言いましたけど、それを常に投げろなんて全然思ってない。むしろ「2シームは打たれるから減らせ」って言ってるぐらい。

 そこは勘違いしてほしくなくて、「あいつはスラッターさえ投げとけばいいんだ」って思ってる人もいるけど、スラッターはたぶんフォークと一緒でみんな一生打てないボールだから。結局、今の野球はジャイロ回転のスライダー(スラッター)とフォークばかりになっていますよね。
 後から知りましたが、スライダーは回転効率が低い(要はジャイロ成分が多い)ほうが空振りが多くなるとデータでも証明されています。あと、スライダーやカッターを見れば何でもスラッター認定している人もいますよね。「まっスラ気味」「カッター気味」「ライジングカット気味」「縦スライダー気味」「ハードカッター」とかいろいろあるわけで、名前や形式じゃなくてそういう“質”を感じ取れるようになりましょうってことです(詳しくは『セイバーメトリクスの落とし穴』第3章参照)。
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