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高校野球

祖父の代から野球一家!ドラフト候補左腕・髙田琢登が挑む「最後の夏」のライバル対決

大友良行

2020.07.13

 まさに、60年代中盤から70年代前半にかけて大ヒットした野球漫画「巨人の星(原作・梶原一騎)」の再来だ。違いは、元巨人の名三塁手・星一徹が息子の星飛馬にスパルタ英才教育を施すのと違って、髙田家は本人が好きなように野球に取り組ませていることだろう。

 髙田が野球を始めたのは、小学4年の時。それまではサッカー少年だった。「小学4年になったら野球を始めると父親と約束していたので」。父親も祖父も捕手出身。しかも祖父は、地元社会人野球の日本軽金属の監督まで務めあげた、自宅前での父親とのキャッチボールは、日常茶飯事。その頃の教えは「『左だからクロスに投げろ』の一言だけです。たまに『今の回転はよかったよ』と付け加えるくらい。あとは本人が考え、探求能力を付けるだけですから」と、星一徹とはまるで正反対だ。

「私の場合も父が厳しかったので、そうでない野球を心がけました。俗に言う10~12歳までのゴールデンエイジは、一番技術が身につく時です。その時に、技術的に固めておきたいので、重心を移動して、最後に前足でスッキリと立つフォームなど、基本の部分はある程度、教え込みました。キャッチボールでも、高いところから下に投げ下ろす。おかげさまで、クセのない綺麗なフォームと評価してもらっています」

 ノビノビと育てられた高田は、大きな故障もなく順調にきているという。
 
 髙田は静岡蒲原シニアの中学3年時に、今をときめく東海大相模の山村崇嘉投手兼内野手、成田(千葉県)の古谷将也捕手らとともにシニア日本代表に選出。高校進学時には、関東や東海地区の強豪校から声がかかったが、「父を甲子園に」との想いで静商に進んだ。高校では、父から直接指導を受けることは少なく、先輩や病院の先生たちに相談しながら、自分の知識と併せてフォームを安定させた。親子の関係も「学校では監督、家では、お父さん」と呼び、けじめをつけている。

 コロナの自粛期間中は大変だったという。

「コロナ前までは順調だったのに、全員で練習できなくなった。センバツは、全国レベルが判る大事な大会だったのに、テレビで確認することさえ……。プロに行きたいという想いがあるので、県外のレベルと比べてみたかった。

 県外で気になる投手は、中京大中京の高橋宏斗、左では中学2年秋の大会で負けた横浜の松本隆之介です。同じ左で球速も競ってきたこともあるので。県大会では、日大三島・小澤怜史投手(ソフトバンク育成)の持つ県最速152kmの記録を破りたいです」と語る。

 好きな選手はDeNAの今永昇太投手。「球種が似ているし、真っ直ぐのレベルが高い。自分も日本を代表する様なああいう投手になりたい」と夢をふくらませる。
 

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