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高校野球

祖父の代から野球一家!ドラフト候補左腕・髙田琢登が挑む「最後の夏」のライバル対決

大友良行

2020.07.13

 さて、気になる髙田と相羽の対決は、どういう結果になったのだろうか。

 1回目の対戦は、スローカーブをまじえて、2ボール1ストライクとし、4球目の高めストレートで二塁ゴロに打ち取った髙田に軍配。続く4回の2打席目は、フルカウントから外よりのストレートを、相羽が体重を乗せてライト方向にジャストミート。「入った」と思われるようないい角度で打球は上がって行ったが、フエンス手前で捕られる。3打席目は、真っ直ぐを引っかけて三塁ゴロ。結局、3タコで相羽の完敗となった。

「髙田とはこれで2回目の対戦です。昨秋は2塁打を打ちましたが、今日の時点では負けています。すべてストレートを狙っていたのにやられてしまいました。明らかな気負いすぎです。彼は、仕上がっていますよ。ストレートは、速いと思ってしっかり準備してきたつもりでしたが、やられました。変化球のキレもバツグンでした」
 
 相羽は今後について、こう語る。

「これからやらなければいけないことは、たくさんあります。いい投手がきた時に、打てるミート力をつけること。この県独自大会でも静商とは、準々決勝(24日、清水庵原球場予定)で当たる可能性が高いので、髙田を意識しながら残りの練習にとり組みます。彼のことは、今後も意識するし、最終的にはプロで対戦したいです」

 二人は、時々電話で連絡をとりあう仲だ。コロナ禍で、どんな練習をしているのか情報交換しながら、お互いに刺激しあってきた。

 ライバルが高校最後の対決を迎える、夏の終わりが近づいている。

文●大友良行

【著者プロフィール】 おおとも・よしゆき/元大手新聞社の報道写真記者。事件事故取材の傍らメジャーリーグやサッカーW杯などの欧州サッカーを取材。現在は、全国の大学野球、春夏の甲子園をはじめとする高校野球、都市対抗を中心に社会人野球などを深く取材している。著書に「野球監督の仕事(共著・成美堂出版)」、「CMタイムの逆襲(東急エージェンシー)」などがある。

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