だからといって、育成力が低いわけではない。13年5位の二木康太、14年3位の岩下、そして16年6位の種市ら、中~下位指名の高校生投手たちを上手に育て、ローテーション入りさせているからだ。特に種市は昨年、116.2回で135三振を奪い、今季もヒジの故障で離脱するまで好投していて、近い将来は佐々木朗とのダブルエース結成の夢が膨らむ。地元・習志野高出身で種市と同じドラフト6位入団の古谷も二軍で順調に成長している。
野手陣の整備は投手ほど進んでいないけれども、佐藤、福田の両新人がオープン戦で注目され、育成出身の和田はリーグトップの12盗塁を決めるなど、持ち前の快足で注目度が急上昇中。さらに二軍にはパワーが魅力の山口もいて、段々と層は厚くなっている。安田を我慢して使い続けているように、主力になると見込んだ選手を大きく育てようとの意図が窺える。藤原や佐々木朗がその期待に応える成長を見せれば、数年後には常勝軍団として君臨しているかもしれない。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
野手陣の整備は投手ほど進んでいないけれども、佐藤、福田の両新人がオープン戦で注目され、育成出身の和田はリーグトップの12盗塁を決めるなど、持ち前の快足で注目度が急上昇中。さらに二軍にはパワーが魅力の山口もいて、段々と層は厚くなっている。安田を我慢して使い続けているように、主力になると見込んだ選手を大きく育てようとの意図が窺える。藤原や佐々木朗がその期待に応える成長を見せれば、数年後には常勝軍団として君臨しているかもしれない。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。