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プロ野球

【オリ熱コラム2021】「中嶋監督に質問して吹っ切れた」強気の投球で恩返しを誓う澤田圭祐

どら増田

2021.02.17

 ランニングをするため、全体練習より前に京セラドームに入り、ナイター時でも昼食は球場で済ませるようにしたという。「食事は基本的に野菜は絶対食べるようにしています! 炭水化物はほとんどカットです」。大好きな炭水化物を我慢することで、最大12キロもの減量に成功した。

 また、ストレートがコンスタントに150キロ以上出るようになったのも収穫だった。速い球を投げられることで、終盤を任されるようになったのは言うまでもない。「球速が上がったのは、単純にフォームを修正して出力が高まったからだと思います。20年の収穫はストレートで勝負できると分かったことです。課題は調子の波をどれだけ減らせるかだと思います」。

 二軍降格時、重心移動の方向がズレないように、中垣征一郎パフォーマンスコーチ兼コーチングディレクターらに毎日のようにチェックしてもらったことも大きかったようだ。
 
「昨年は調子が良くなってきた時期に怪我で離脱してしまって相当悔しい一年でした。秋季練習期間はヒジのリハビリが主な練習で、走ることしかできませんでしたが、多く走れたのは良かったかなと。やっぱり、一年間投げ切る体力がないとダメだと思うので、いっぱい走り込んで投げ込んで、ウェイト・トレーニングも計画的にやっていくことですね。オフも丸一日休むって言う日は作らなかったので、いい練習ができたと思います」と振り返った澤田。

 契約更改では、減俸を受け入れた代わりにセーブやホールドに応じた出来高の設定を希望した。「出来高の条件は本当に高いハードルだと思いますが、絶対達成します」と気合いは十分。「昨年は無観客試合にもなりましたし、人数制限での試合で応援がないことに一番、違和感を感じました。毎日応援してもらうのが当たり前ではないと思わされたシーズンでした」。

 最後はファンの有難さを付け加えるところが“澤ちゃん”らしい。「中嶋監督への恩返し」とはもちろん、チームの勝利に貢献すること。それは、自身やファンにも還元される。ストレートで強気に押す投球を開幕から披露できるよう、ボルテージをしっかり上げていってもらいたい。

取材・文●どら増田

【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。

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