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プロ野球

【復活を期す男たち・セ】藤浪は阪神優勝のキーマンとなれるか?キャプテン就任の山田は4度目のトリプルスリーへ

藤原彬

2021.03.26

■桑原将志(DeNA)
 梶谷隆幸がFAで巨人へ去り、リードオフマンの確立が急務のチームで、プロ10年目の桑原が開幕スタメンに当確ランプを灯した。過去2年は打率1割台と極度の不振にあえいだが、今年は構えるバットの位置を低めに下げ、オープン戦で打率.296、出塁率.345と打撃好調をアピール。3月20日のロッテ戦では初回に先頭打者アーチを放ち、16年から3シーズンで計33本塁打を記録したパンチ力も見せた。助っ人勢もしばらく合流できず、序盤は得点力の減退が免れない。序盤はロースコアの展開も増えそうだが、中堅守備でも大きく貢献できる桑原が1番に座り続けられるようであれば、三浦大輔新監督の悩みは一つ解消されるだろう。

■大瀬良大地(広島)
 数多の好投手を輩出した球団史を紐解いても、3年連続で開幕投手を務めた選手は現監督の佐々岡真司を含め過去に6人しかいない。そして、今年大瀬良が7人目になる。昨年の開幕戦ではプロ初本塁打を放ち、1失点で完投勝利と幸先良し。続く2先発目の試合も1点しか失わず、9回を一人で投げ抜いた。だが、7月下旬にコンディション不良で登録を抹消されると、再昇格後は投球内容が悪化。9月半ばに戦列を離れて右ヒジのクリーニング手術を受けた。そのため昨季は11試合で5勝4敗、防御率4.41とやや消化不良に終わったが、今年のオープン戦3先発は無失点と故障の影響はまったくない。開幕前日に「まだ状態は上がっていけるかな」と語るなど、コンディションは万全だ。
 
■山田哲人(ヤクルト)
「120試合制でも打率3割、30本塁打、30盗塁達成は可能か?」。そんな話題が昨季の開幕前に囁かれるなか、シーズンが始まると2試合連続本塁打と快調な滑り出し。ところが、コンディション不良での登録抹消もあって94試合にしか出場できず、打率.254、12本塁打、8盗塁と「らしくない」数字に終わった。それでもFA権を取得し、オフは去就に注目が集まったが、7年総額35億円の大型契約で残留。直訴して新キャプテンにも就任した。チームについて語る機会が増えたが、「結果で引っ張っていきたい」の言葉を有言実行するためにも、前人未踏となる4度目の“トリプルスリー”を狙う。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
 

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