負けが重なって選手たちもモチベ-ションが低かったのか、多村の証言によれば「横浜時代は練習しちゃいけないという風潮があった」という。内川などはFAでソフトバンクに移籍後、7年ぶりにホークスへ復帰する寺原隼人へ「ホークス生え抜きのオレが、外様のお前をビシビシ鍛えてやるから覚えとけよ」と言ったこともあった。本人の記憶の中で、横浜在籍時代を無意識に“黒歴史”扱いしていたのだろうか。
暗黒期はフロントの失政も目立った。特に助っ人外国人の獲得では失敗の連続。03年には前年にメジャーで16本塁打を放ったスティーブ・コックスを年俸3億円超の3年契約で獲得(3年目は球団オプション)したが、春季キャンプでヒザを故障して15試合しか出られず。球団はこの年限りでコックスを解雇したが、代理人に2年目以降の年俸支払いを要求され、総額7億円以上を事実上、ドブに捨てる格好になった。
さらに08年にはラリー・ビグビーと契約が決まった直後、MLBのドーピング使用者を告発する『ミッチェル・リポート』に、ビグビーが登場していたことが発覚。ただ単に名前が出ていただけでなく、ステロイドの入手や使用状況がかなり克明に記されていた。球団も一時は契約解除を示唆するも結局はチームにとどまることになったが、目立った成績を残せないまま1年で解雇された。
このように、「暗黒時代」という呼び名は、数々の“伝説”に彩られているからこそのもの。少なくとも現時点で当時の再来を云々するのは早計だろう。ベイスターズが一刻も早くチームを立て直し、トンネルから抜け出すことを祈りたい。
構成●SLUGGER編集部
【沖縄キャンプPHOTO】DeNA|大雨でブルペンが水没するも気持ちを切り替え練習に励む選手たち!!
暗黒期はフロントの失政も目立った。特に助っ人外国人の獲得では失敗の連続。03年には前年にメジャーで16本塁打を放ったスティーブ・コックスを年俸3億円超の3年契約で獲得(3年目は球団オプション)したが、春季キャンプでヒザを故障して15試合しか出られず。球団はこの年限りでコックスを解雇したが、代理人に2年目以降の年俸支払いを要求され、総額7億円以上を事実上、ドブに捨てる格好になった。
さらに08年にはラリー・ビグビーと契約が決まった直後、MLBのドーピング使用者を告発する『ミッチェル・リポート』に、ビグビーが登場していたことが発覚。ただ単に名前が出ていただけでなく、ステロイドの入手や使用状況がかなり克明に記されていた。球団も一時は契約解除を示唆するも結局はチームにとどまることになったが、目立った成績を残せないまま1年で解雇された。
このように、「暗黒時代」という呼び名は、数々の“伝説”に彩られているからこそのもの。少なくとも現時点で当時の再来を云々するのは早計だろう。ベイスターズが一刻も早くチームを立て直し、トンネルから抜け出すことを祈りたい。
構成●SLUGGER編集部
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