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MLB

記憶にも記録にも残る活躍の大谷、まさかの不振に苦しむマエケン…侍メジャーリーガー7人の「開幕1ヵ月通信簿」<SLUGGER>

藤原彬

2021.05.02

■菊池雄星(マリナーズ)
評価:可もなく不可もなく
5登板 30.2投球回 1勝1敗 防御率4.40

 新フォームで臨む今季は、随所でポテンシャルを示している。初登板では自身2度目の2ケタ奪三振を記録し、4月29日のアストロズ戦では7回途中まで無安打の快投。5先発中4先発で6イニング以上をこなしている点も立派だが、右打者への5被本塁打が響いて防御率は4点台半ば。不用意な一発が減れば、自然と数字もついてくるはずだ。

■筒香嘉智(レイズ)
評価:がんばりましょう
20試合 打率.175 0本塁打 OPS.469

 何とも苦しい数字が並ぶ。打率、OPSともメジャーワースト級で、長打は二塁打3本だけ。開幕から1番を任されたが、ほぼ3打席に一度の割合で三振を喫して、四球率も昨季からほぼ半減(14.1%→7.6%)している。4月18日に球界屈指の右腕ゲリット・コール(ヤンキース)から放った逆転決勝タイムリーも浮上のきっかけとはならず、マイナー降格や放出の噂も囁かれるようになってきた。
 
■有原航平(レンジャーズ)
評価:がんばりましょう
6登板 25.6投球回 2勝3敗 防御率5.76

 3先発目でメジャー初勝利を飾ると、続く試合では対戦を待ち望んでいた大谷を2打数無安打に抑えて2連勝。多彩な変化球をバランス良く織り交ぜる投球が光ったが、4月30日のレッドソックス戦では2.2回で4本も一発を食らった。平均打球初速や空振り率はMLBワーストクラスで、表面的な数字以上に苦戦している様子がうかがえるが、何とか活路を見出したい。

■澤村拓一(レッドソックス)
評価:可もなく不可もなく
10登板 11.1投球回 1勝0敗 防御率3.18

 NPB時代と同様に、長所と短所がくっきりした投球を見せている。5試合連続無失点で滑り出したが、その後の5試合中3試合で失点。自慢のスプリッターは高い空振り率を誇るが4シームが痛打される場面が目立ち、与四球率3.97とコントロールも安定していない。被打球速度などから算出した想定防御率xERAを見ると、防御率の倍近い5.94。重要な場面を任されるには、全体の安定感を上げていきたい。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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