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プロ野球

逸材を“最も多く”指名した球団はどこ? 「独自ランキング」で振り返る2021年のドラフト

西尾典文

2021.10.14

ソフトバンク3位指名の木村は、風間と同じく期待株。高校生左腕では出色の存在だ。写真:滝川敏之

ソフトバンク3位指名の木村は、風間と同じく期待株。高校生左腕では出色の存在だ。写真:滝川敏之

■ソフトバンク:B+
 1位で風間球打(明桜高)の単独指名に成功。最速157キロという数字だけでなく、ボールの角度や威力も圧倒的なものがあり、ストレートに関しては今年の全候補のなかでもナンバーワンの迫力を誇る。さらに、3位でも高校生ナンバーワン左腕の木村大成(北海高)も指名。スケールの大きさと完成度を備え、近い将来の先発候補として期待できる。この2人が加わった若手投手陣は、さらに層が厚くなった印象だ。

 また、2位では東京六大学を代表する長距離砲の正木智也(慶応大)を指名も大きい。今年は野手がやや不作と言われるなかでも、常に安定して長打を打ち続けてきた彼の実績は見事だ。4位以下は少し意外な指名だったが、この3人だけで十分高評価をつけられるだろう。

【ドラフト候補ランキング入りしていた選手】
1位:風間球打(3位)
2位:正木智也(21位)
3位:木村大成(15位)

■巨人:B
 支配下で指名した6人中5人が投手と狙いを徹底した指名となった。ランキングで上位に入っていたのは2位の山田龍聖(JR東日本)だけだったが、将来性の高いピッチャーを多い点は高評価につながった。翁田大勢(関西国際大)、山田の上位指名の2人は、ストレートは素晴らしいものの変化球や制球に課題があるだけに、本格的に戦力となるのは2年目かもしれない。

 逆に3位の赤星優志(日本大)はコントロールと投球術に素晴らしいものがあるだけに、早くから一軍の戦力となる可能性も十分。高校生で特に注目したいのが花田侑樹(広島新庄高)だ。線は細いもののフォームの良さは抜群で、筋力がつけば大化けする可能性を秘めている。指名順位は低いが、将来のエース候補として期待したい。

【ドラフト候補ランキング入りしていた選手】
1位:翁田大勢(39位)
2位:山田龍聖(9位)
3位:赤星優志(34位)
4位:石田隼都(28位)
7位:花田侑樹(20位)
育成7位:京本眞(45位)


■阪神:B-
 小園健太(市立和歌山)を抽選で外したものの、同じく評価の高かった高校生右腕の森木大智(高知高)の指名に成功。さらに2位で鈴木勇斗(創価大)、3位で桐敷拓馬(新潟医療福祉大)と大学生でも屈指のサウスポーを指名し、投手についてはほぼ満点と言えるドラフトだった。

 森木は小園、風間球打(明桜高)と比べても総合力では引けをとらず、投手としてのセンスは抜群。西純矢、及川雅貴とともに将来のチームを支える存在として期待できる。鈴木はストレート、桐敷は三振を奪える変化球が魅力で、2人とも早くから一軍の戦力となる可能性も高い。野手も粗削りだがパワーが魅力の前川右京(智弁学園高)、抜群の守備力を誇る中川勇斗(京都国際高)と将来性の高い高校生を揃え、若手の底上げに成功したと言えるだろう。

【ドラフト候補ランキング入りしていた選手】
1位:森木大智(5位)
2位:鈴木勇斗(11位)
3位:桐敷拓馬(34位)
4位:前川右京(49位)


【表】ドラフト候補ランキング最終版1~50位一覧
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