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プロ野球

地方二部から2位、超即戦力右腕がまさかの全体で27番目!2021ドラフト「サプライズ指名」5選

西尾典文

2021.10.12

実力抜群の社会人右腕・広畑は意外(?)な低評価で3位に。ほかにも数々の驚きピックがあった。写真:西尾典文

実力抜群の社会人右腕・広畑は意外(?)な低評価で3位に。ほかにも数々の驚きピックがあった。写真:西尾典文

 支配下77人、育成51人の合計128人が指名された今年のドラフト会議。絶対的な目玉選手が不在で例年以上に予想しづらい状況だったが、そんな中でも特に驚きだった「サプライズ指名」5人について、現地で300試合以上を取材するスポーツライターの西尾典文氏に選出してもらった。

①安田悠馬(愛知大→楽天2位/捕手)

 投手優位と見られていた今ドラフトにおいて強打者タイプの野手の評価も意外と高くなったが、その代表例が安田だ。愛知二部リーグ所属ながら、そのパワーが認められて2位指名。実際にプレーを見た10月3日の対至学館大戦では推定130mを超える特大弾を2打席連続でバックスクリーンに叩き込んで見せており、そのパワーは大学球界でも指折りである。

 また、パワーだけでなくスウィングには柔らかさがあり、全身を使ってセンター中心に強い打球を放つことができるのも持ち味だ。確かに、昨年の渡部健人(桐蔭横浜大→西武1位)の例もあるだけに評価が高くなる可能性はあった。

 もっとも、渡部が大学日本代表候補も経験しているのに対して、安田は地方の二部リーグと実績では差があっただけに、思いのほか高い評価となった。大舞台での経験に乏しいのは不安材料だが、プロでも豪快なアーチを量産してくれることを期待したい。
 
②広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ→ロッテ3位/投手)

 安田は評価の高さとは逆に、低い指名順位となったことに驚いたのが広畑だ。即戦力としては間違いなくナンバーワンと言える存在ながらも、全体で27番目、投手としても16番目での指名となった。投げる試合では常に150キロ以上をマークするスピードはもちろん、多彩な変化球をコーナーに投げ分けるコントロールも高レベル。先発でもリリーフでも力を発揮できるのも大きな長所である。

 直前の都市対抗予選で打ち込まれたことも影響したと考えられるが、総合力では社会人の中でも頭一つ抜けた存在であり、ロッテにとっては3位まで残っていたことは僥倖だろう。1年目からローテーション、もしくは勝ちパターンの一角となることも十分に想定できるはずだ。

【動画】ロッテ3位・廣畑敦也の投球集! 実力は1位指名クラスとの声も
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