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MLB

ブレーブス快進撃の原動力!シーズン途中加入の“外野手カルテット”が26年ぶりVの使者になるか<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.11.03

 すっかりチームの一員として受け入れられた感のある4人の加入経緯は、一言で言えば“代役”だった。昨季、本塁打王と打点王を獲得したレフトのマーセル・オズーナが、5月末にDV容疑で逮捕。さらに7月に入ると、本塁打と盗塁でリーグ3位につけていたセンターのロナルド・アクーニャJr.が、右ヒザの靭帯を断裂して今季絶望となってしまった。

 これを受けてアレックス・アンソポロスGMは、7月15日にピーダーソンをカブスから獲得。さらにトレード期限日の30日には、インディアンスからロザリオ、ロイヤルズからソレーア、マーリンズからデュバルを、取引期限時刻の4時間前になって一挙にかき集めた。

 すると、この時点では51勝54敗で地区3位だったブレーブスは、その後37勝19敗、勝率.661の快進撃。8月半ばに首位に躍り出て、そのままフィニッシュした。4人の加入前は1試合平均4.8得点だったのが、加入後は5.2点まで上昇しており、彼らが攻撃力増加に寄与したことは疑いない。
 
 4人とも、来季はまたブレーブスにいない可能性もある。ソレーアとロザリオは今オフFA、ピーダーソンとデュバルも来季契約は相互オプションで、球団と選手の双方が同意しなければFAとなる。4人をいずれもレンタル移籍覚悟で獲得したところに、アンソポロスGMの世界一への覚悟が現れている。

 一連のトレードを「グランドスラム級だ」と評したのは、1990年代にブレーブスの黄金期を築き、26年前にチームを世界一に導いた元GMのジョン・シャーホルツ球団社長。NPBと異なり、MLBではプレーオフを目指すチームの途中補強は確かに恒例行事だが、同じチームが同時に外野手を4人も獲得し、しかも全員が活躍するというのは、まさに前代未聞。これを実現してみせたアンソロポロスGMの手腕には、当然のことながらメディアから称賛を集めている。勝利の使者を4人も迎え入れたブレーブスは、果たして久々の頂点を手にすることができるだろうか。

構成●SLUGER編集部
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