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MLB

ルーキーで本塁打王獲得でも上がらない年俸――MLB労使交渉最大の争点、若手選手への「ボーナスプール制度」を解説<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.02.14

 ボーナスプールの総額については、選手会が1億ドルを要求しているのに対し、オーナー側はわずか1500万ドル。実に6倍以上も開きがある。『MLB.com』のマーク・ファインサンド記者の試算によれば、オーナー側の総額に基づくと、昨季サイ・ヤング賞を受賞したコービン・バーンズは年俸が60.8万ドルから234万ドル、大谷翔平(エンジェルス)とMVPを争ったブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)は、63.5万ドルから184.3万ドルに昇給する。
 
 一見かなりのアップに思えるが、球界最高年俸のマックス・シャーザー(メッツ/約4333万ドル)や、2位のマイク・トラウト(エンジェルス/3545万ドル)の足元にも及ばない。実際、FA市場で年俸250万ドルの選手と言えば、控え野手や勝ちパターン外の中継ぎ投手がせいぜい。これでは抜本的な改善につながらない。

 12日の交渉では、選手会側が1億500万ドルから1億ドルへ、オーナー側も1000万ドルから1500万ドルへと、ほんのわずかな譲歩にとどまった。次回の交渉では双方がさらに譲歩するとみられるが、「ボーナスプール制度」を真に意味のあるものにするためには、つまり選手が活躍に応じた報酬を得るためには、オーナー側がさらに歩み寄るべきだろう。

構成●SLUGGER編集部

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