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MLB

「子どもたちはやってみたいに決まってる」エンジェルスの“もう一人の二刀流選手”ローレンゼンの思い<SLUGGER>

ジェフ・フレッチャー

2022.04.03

 ローレンゼンは、二刀流を新たなチームメイトの大谷に任せることに満足している。彼は長い間、27歳の日本人を敬服し、彼が怪我に苦しんでいた19、20年も、必ず復活すると確信していたという。事実、大谷は昨年、満票でMVPを獲得した。

「バッティングは難しい。だから、大谷があれだけ打てるのは本当にすごいことだと思うよ」とローレンゼンは言う。

「もちろん、ピッチングだって難しい。身体のケアをしながら、あれだけのピッチングをやってのけるも同じくらいすごいことだ。大谷は何をするにも、ものすごく細かいところに気を配っているね」

 現在30歳のローレンゼンは、大谷の成功のおかげで、自分が得られなかったチャンスを多くの若い選手が得られることを期待している。ローレンゼンは大学でも二刀流選手として活躍した。興味深いことに、当時は打者の方が中心だった。しかしレッズはドラフトで彼を指名した後、投手に専念させたのだった。

「もし今ドラフトされていたら、二刀流選手になれたはずと言われたことがある」と語るローレンゼンは「それって悔しいことだよね。時代に追随するんじゃなくて、先を行くべきなのに」とも続けた。
 各球団のフロントオフィスは二刀流に対してもっとオープンになるべきだ、とローレンゼンは考えている。

「子どもたちは二刀流をやってみたいと思うに決まっている」と彼は言う。

「フロントオフィスがハードルをあまりにも高くしているんだ。『ショウヘイ級じゃなければ成功できない』ってね。俺に言わせれば、まったくのナンセンスだ。じゃあマックス・シャーザー(メッツ)級の才能じゃなければ、先発投手として成功できないって言うのかい? そんなわけないだろ」

 確かに、大谷のようになれる選手はいないかもしれない。しかし、ローレンゼンのような選手は間違いなくいるだろう。彼らはただチャンスを待っているのだ。

文●ジェフ・フレッチャー/『オレンジカウンティ・レジスター』紙

【著者プロフィール】
サザン・カリフォルニア・ニューズグループに所属。2013年からエンジェルスのビートライターを務め、『オレンジカウンティ・レジスター』紙などに寄稿。殿堂入り投票権の資格を持つ。ツイッターアカウントは@JeffFletcherOCR、大谷翔平に関する日本語アカウント@ShoTimeTalkもある。

 
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