4位と5位には、セ・リーグのタイトルホルダーが並んだ。柳は最優秀防御率と奪三振のタイトルを獲得。多彩な球種の投げ分けをさらに細分化させて、いずれもリーグベストの被OPS.590、奪三振率8.79、被本塁打率0.58を記録と飛躍した。青柳は前年のリーグ最多敗戦から最多勝&最高勝率とジャンプアップ。ゴロを量産する持ち味を発揮し、シーズン終盤ま柳と防御率1位争いを繰り広げた。
この企画が過去にもあれば、菅野は1位に複数回立っていたはずだが、昨季は本領を発揮できず6位にとどまった。4度の登録抹消とコンディションが万全ではなく、球速も低下。前年から被本塁打率0.52→1.17と倍増して、防御率が1点以上も悪化した。巻き返しを図るプロ10年目は球団歴代最多8度目の開幕マウンドに立ち、同最多の5勝目を手にした。
森下はプロ入り1年目が防御率がリーグ2位で、昨年も4位にランクイン。昨季は奪三振率と与四球率がリーグ平均程度の数字まで落ちたが、侍ジャパンの先発も任された。ランキング5位以内も狙える完成度の高さは実証済で、年齢的に先発部門の常連にもなれそうだ。
昨季の上沢は勝利、投球回、防御率のいずれもリーグ3位で、被打率.208と被本塁打率0.45は同2位の上質な投球。新生・日本ハムの大黒柱として“ガラスのエース”を返上できれば、さらに上の順位も望める。“BIGBOSS”こと新庄剛志監督が打ち出した中5日ローテに果たして適応できるか。
21世紀生まれでは、宮城が唯一のランクイン。昨季は年齢離れしたマウンドさばきを披露し、いずれもリーグ2位の勝利数、勝率、防御率を記録して新人王に選ばれた。佐々木朗希(ロッテ)ら金の卵が揃う同世代をまずは一歩リードした形だが、今季は開幕2連敗とやや精彩を欠いている。
則本は2019年に右ヒジへメスを入れてからピーク時の馬力こそ失ったが、昨季は手術後初の完封勝利を達成し、最速158キロも計測。徐々に変化球を増やす投球にシフトしながら、リーグ2位の奪三振率9.46とかつての水準に近付けている。
【惜しくも圏外だった選手たち】
楽天の岸孝之と田中将大は、もう一押しが足りず。大瀬良大地(広島)と今永昇太(DeNA)もフル稼働できれば、トップ10入りは十分可能な実力者だ。
昨季の新人王レースを沸かせた伊藤大海(日本ハム)や早川隆久(楽天)も、2年目の今季次第で来年のランキングに入って不思議はない。
チームどころか日本代表のエースになれる器の奥川恭伸(ヤクルト)と完全試合達成の佐々木朗希(ロッテ)が、初のフルシーズンでどれだけの成績を残せるかも今季の大きな注目ポイントだ。
文●藤原彬
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
この企画が過去にもあれば、菅野は1位に複数回立っていたはずだが、昨季は本領を発揮できず6位にとどまった。4度の登録抹消とコンディションが万全ではなく、球速も低下。前年から被本塁打率0.52→1.17と倍増して、防御率が1点以上も悪化した。巻き返しを図るプロ10年目は球団歴代最多8度目の開幕マウンドに立ち、同最多の5勝目を手にした。
森下はプロ入り1年目が防御率がリーグ2位で、昨年も4位にランクイン。昨季は奪三振率と与四球率がリーグ平均程度の数字まで落ちたが、侍ジャパンの先発も任された。ランキング5位以内も狙える完成度の高さは実証済で、年齢的に先発部門の常連にもなれそうだ。
昨季の上沢は勝利、投球回、防御率のいずれもリーグ3位で、被打率.208と被本塁打率0.45は同2位の上質な投球。新生・日本ハムの大黒柱として“ガラスのエース”を返上できれば、さらに上の順位も望める。“BIGBOSS”こと新庄剛志監督が打ち出した中5日ローテに果たして適応できるか。
21世紀生まれでは、宮城が唯一のランクイン。昨季は年齢離れしたマウンドさばきを披露し、いずれもリーグ2位の勝利数、勝率、防御率を記録して新人王に選ばれた。佐々木朗希(ロッテ)ら金の卵が揃う同世代をまずは一歩リードした形だが、今季は開幕2連敗とやや精彩を欠いている。
則本は2019年に右ヒジへメスを入れてからピーク時の馬力こそ失ったが、昨季は手術後初の完封勝利を達成し、最速158キロも計測。徐々に変化球を増やす投球にシフトしながら、リーグ2位の奪三振率9.46とかつての水準に近付けている。
【惜しくも圏外だった選手たち】
楽天の岸孝之と田中将大は、もう一押しが足りず。大瀬良大地(広島)と今永昇太(DeNA)もフル稼働できれば、トップ10入りは十分可能な実力者だ。
昨季の新人王レースを沸かせた伊藤大海(日本ハム)や早川隆久(楽天)も、2年目の今季次第で来年のランキングに入って不思議はない。
チームどころか日本代表のエースになれる器の奥川恭伸(ヤクルト)と完全試合達成の佐々木朗希(ロッテ)が、初のフルシーズンでどれだけの成績を残せるかも今季の大きな注目ポイントだ。
文●藤原彬
著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。
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