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プロ野球

【ポジション別ランキング:左翼手】吉田、島内、佐野に荻野。短所を補ってあまりある長所を備えた個性派たちがランクイン!<SLUGGER>

藤原彬

2022.04.23

 故障が多く、今季も出遅れている荻野だが、昨季は初の全試合出場を果たして自身2度目の規定打席にも到達。リードオフとしてリーグ最多の169安打を放ち、10本塁打のパンチ力でも打線の火付け役となった。

 メインは左翼だが、昨季はセンターでも50試合に先発出場し、無失策でゴールデン・グラブ賞も獲得。初の盗塁王にも輝くなどスピードは健在だが、失敗も自己最多の11を数えた。

 同じく西川も、昨季は2年ぶり2度目の規定打席へ到達。卓越したバットコントロールで広角に打ち分ける巧打者だが、2ケタ本塁打へ乗せたように、引っ張ればスタンドインさせるパワーも秘める。中堅も守れる点は荻野と共通だが、走力は標準程度。四球率6.7%はリーグ平均以下で、高い打率の割に出塁率が上がらないのはネックだ。

【惜しくも圏外だった選手たち】
 昨季の打撃不振が響いた選手として、青木宣親(ヤクルト)と西川遥輝(楽天)の名前が挙がる。

 青木は前年自己ベストのOPS.981から、昨季は.719とワースト級まで急降下。ボール球に手を出すようになった傾向も見られるが、それでもリーグ3位のBB/K0.98を記録するなど依然としてアプローチは優秀だ。40歳を迎えて大きく盛り返すとは考えづらいが、この年齢で今季もレギュラーを張っていること自体が驚異的だ。

 西川遥も自己ワーストの打率.233と大苦戦。それでもリーグ2位の四球率16.3%を記録するなど球界最高級の選球眼は健在で、4度目の盗塁王獲得にも結び付けた。新天地の楽天は昨季盗塁数リーグワーストで、再び輝きを取り戻すにはもってこいの環境とも言える。今季は新天地で絶好調をアピールし、再び輝きを取り戻そうとしている。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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