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侍ジャパン

決勝を控えた韓国の状態は?「打たれても攻めて投げる」と投手陣は平常心。主軸打者も"前哨戦"で「対応できた」と自信の表情【プレミア12】

室井昌也

2019.11.17

 17日の日本との決勝戦には、エースのヤン・ヒョンジョンが先発登板を予定している。2番手以降にはヤン・ヒョンジョンとともに韓国球界のエースの座に君臨する、キム・グァンヒョンも投入予定。二人は31歳の同い年で、通算勝利数も136勝(韓国歴代6位)で同数だ。

 ヤン・ヒョンジョンは決勝の日本戦に向けて注意すべき点に「フォアボールを出さないこと」を挙げた。「日本の打者が攻撃的だとしても自分のコンディションが良ければ、四球を出さずに有利なカウントにすることができる」。決勝戦では普段とは違った精神状態になることも考えられるが、マウンドで必要なのは「逃げないこと、打たれても攻めて投げること、あきらめないこと、自信を持って投げること」。それらが一番大事だとヤン・ヒョンジョンはリラックスした表情を見せた。
 
 またキム・グァンヒョンは独特の少し舌足らずな口調で「今シーズンはたくさん投げたので(190回1/3)、大変なのは事実だが今年の最後の試合なのでしっかり準備して頑張りたい。リリーフの経験はあまりないがいつでもいけるようにしたい」と話した。

 キム・グァンヒョンといえば、2008年の北京オリンピック(五輪)、翌09年のWBCで日本戦に先発登板。特に北京五輪では2度、日本の前に立ちはだかり、韓国の全勝での金メダル獲得に大きく貢献した。

「日本の打者に対してはクリーンアップだけではなく、その前後にカットがうまい選手もいる。とにかくコントロールに気をつかって四球を減らせれば、失点も防げると思う。下位打線でランナーを出して、中軸にホームランを打たれるのが一番ダメ」とキム・グァンヒョンは決勝戦をイメージしている。

 韓国が大会連覇を目指して挑む日本との決勝戦は、17日19時から東京ドームで行われる。

文●室井昌也(韓国プロ野球の伝え手)

【著者プロフィール】
むろい・まさや/1972年、東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、2004年から著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』を毎年発行。韓国では2006年からスポーツ朝鮮のコラムニストとして韓国語でコラムを担当し、その他、取材成果や韓国球界とのつながりは日本のメディアや球団などでも反映されている。

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