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プロ野球

日本初のウインターリーグ開催へ! “沖縄ドリーム”に又吉克樹や斉藤和巳も期待を寄せる「後世の野球人のためにも」

岩国誠

2022.06.16

代表の鷲崎氏は自身がウインターリーグで得られた経験を還元したいという強い意志を持っている。写真:岩国誠

代表の鷲崎氏は自身がウインターリーグで得られた経験を還元したいという強い意志を持っている。写真:岩国誠

 また、今までにない新しい価値の提供を目指し、「リモートスカウティング」の実現に挑戦する。練習や実戦での映像だけでなく、投球などの数値を記録。現地に来ることができなくても、そうしたデータを提供できる環境を作ることで、参加選手の国内外への進路を広げることにつなげていくというのだ。

 出場機会が平等に与えられるだけではない。パフォーマンス向上のための技術的指導だけでなく、メンタル面、数値の分析などの専門家を招いて、各分野でのレベルアップできるような環境を整え、さらには、沖縄にある琉球リハビリテーション学院の協力を得て、選手たちの体調面のサポートも行っていく予定という。

 これまでも、沖縄でのウインターリーグを提唱する動きはあったが、実現までこぎつけたのは、自らプレーヤーとして、悔しい体験をしてきた鷲崎代表の熱い思いが大きいだろう。

 自分のような選手を少しでも減らしたい――。そうした熱い思いが、多くのひとの心を動かし、選手たちが自ら手を挙げれば、その夢の入り口に立つことができる大きな可能性を秘めた場所を沖縄に生み出した。
 
 沖縄出身で、長年その沖縄で野球振興に尽力してきた大野倫氏(元巨人・ダイエー)も、鷲崎代表に心動かされた一人。今回の話を受け、ゼネラルマネージャーに就任を決めた。

「ボーイズリーグ時代を指導した教え子が、大学でドラフト候補に名前が挙がったのですが、春先にヒジを故障し、トミー・ジョン手術を受けることになった。そこで、プロ入りや社会人野球への進路がすべてなくなってしまい、どうしたらいいのかと相談を受けることがありました。

 そこで日本の場合、15歳、18歳、22歳と学校を卒業をするタイミングで、特にアスリートの人生は大きく決まってしまうと痛感させられました。この話を聞いたときに、みんなに平等にチャンスが与えられる場を作りたいと思い、参加させていただきました」
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