アンバサダーを務める斉藤和巳氏（元ソフトバンク）も、熱い言葉を口にした。

「僕はプロを経験していますが、怪我で大変な時期を過ごした経験があります。そういったところで、夢を追い続ける次の野球人たちに、自分のできることが微力ながらあるかもしれないと思い、受けさせてもらいました。『アメリカンドリーム』という言葉がありますが、この沖縄の地から『沖縄ドリーム』というものを、ここから皆さんの力で、後世の野球人のためにも作っていければと思っています」

　そして、沖縄出身で現在ソフトバンクホークスで活躍する又吉克樹投手からも、シーズン中にもかかわらずビデオメッセージが届いた。
  「沖縄は本当に野球が盛んな地域。（２月の）プロ野球キャンプだけでなく、ウインターリーグという形で、試合を見られるというのは、沖縄の野球にとってプラスになると思いますし、沖縄で開催されるということは僕の中でもとても嬉しいこと。今回だけでなく、これからも続いて欲しいと思います」

　今回はNPBの育成選手選抜チームなどの参加はないが、早くて来年にも参入が実現するよう、引き続き調整を続けていくという。選手募集は８月末までで、技術指導に当たるコーチなどはこれから順次リリースしていく予定となっている。

　沖縄では３年前から、将来的なNPB参入を目指すとしている独立球団・琉球ブルーオーシャンズが活動しているが、まったく別の組織として、地域内外から多くのサポートを受け、新たなに動き出した今回のプロジェクト。今後、野球界にどのような刺激を与えてくれるのか。引き続き注目したい。

取材・文●岩国誠