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プロ野球

【識者が選ぶベストナイン】ホークスからの選出はゼロ。セ・リーグ一塁は岡本も捨てがたいが…【出野哲也】

出野哲也

2019.11.25

一塁は30本塁打の岡本よりもビシエドの総合力が勝った。写真:田中研治

一塁は30本塁打の岡本よりもビシエドの総合力が勝った。写真:田中研治

【セ・リーグ】打者不利の球場で活躍したビシエド
 OPSでリーグトップ3に入った鈴木誠也(広島)、坂本勇人(巨人)、山田哲人(ヤクルト)の選出には誰からも異論はないだろう。坂本と山田は守備重視のポジションだけになおさら価値が高く、目立った対抗馬も不在。丸佳浩(巨人)もMVPを受賞した2017、18年ほどではなくとも、相変わらずの好成績で巨人を優勝に導いたこともあって順当と言える。外野の3席目は筒香嘉智とソトのDeNAコンビで迷った。ソトは43本塁打、108打点の二冠で、29本、79打点の筒香よりずっと好成績に思えるが、OPSは.003しか差がない。最終的には二塁兼任での数字という点を考慮してソトに決めた。

 捕手は強肩の梅野隆太郎(阪神)を打力で大きく上回る會澤翼(広島)。一塁は打率リーグ2位のビシエド(中日)、本塁打3位の村上宗隆(ヤクルト)、打点4位の岡本和真(巨人)の争い。優勝に貢献した岡本も捨てがたいが、極端に打者不利の球場で岡本以上のOPSを記録したビシエドを選んだ。三塁は宮﨑敏郎(DeNA)と高橋周平(中日)が同じような打撃成績。守備力の差でわずかに高橋が上と判断した。
 
 投手は防御率1位でノーヒットノーランも達成した大野雄大(中日)、0.01差で2位のジョンソン(広島)、15勝で最多勝のタイトルを獲得した山口俊(巨人)の3人が候補。山口はリーグ優勝に貢献した点も評価できるが、イニング数やCS進出球団との対戦成績などを考えると、大野が最も納得のいく選択になった。

【セ・リーグ】
投手:大野雄大(中日)
捕手:會澤翼(広島)
一塁手:ビシエド(中日)
二塁手:山田哲人(ヤクルト)
三塁手:高橋周平(中日)
遊撃手:坂本勇人(巨人)
外野手:鈴木誠也(広島)
外野手:丸佳浩(巨人)
外野手:ネフタリ・ソト(DeNA)

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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