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プロ野球

【どこよりも早い2023ドラフト候補ランキング│1~10位】大阪桐蔭・前田、ENEOS・渡会、広陵・真鍋、花巻東・佐々木…1位は果たして<SLUGGER>

西尾典文

2023.01.04

▼5位:前田悠伍[投手・大阪桐蔭高]
(まえだ・ゆうご/左投左打)

将来像:川口和久(元広島など)
 逸材が揃うチームにあって、1年秋から不動の主戦として活躍しているサウスポー。2年春のセンバツでは13回を投げて被安打3、23奪三振、自責点0と圧巻の投球でチームの優勝にも大きく貢献した。新チームでも投手ながら主将を任せられると、疲れもある中で高校の部では史上初となる明治神宮大会連覇に導いている。下半身主導の躍動感溢れるフォームでストレートは数字以上の勢いを感じる。変化球も多彩で、特に好調時のチェンジアップは打者の腰を砕く魔球だ。
タイプ診断:#甲子園の星 #世代ナンバーワン

▼4位:真鍋慧[一塁手・広陵高]
(まなべ・けいた/右投左打)

将来像:佐藤輝明(阪神)
 佐々木麟太郎(花巻東)と並び称される大型スラッガー。1年夏から中軸を任されると、その後の明治神宮大会、選抜でいずれも5割を超える打率を残した。2年秋の新チームでは厳しいマークに苦しんだが、それでも2年連続出場となった明治神宮大会では2本の特大アーチを放ち、そのパワーを見せつけた。佐々木に比べてバットの無駄な動きが少なく、軽く振っているようでもヘッドスピードは圧倒的なものがある。ファーストだが、投手としても140キロを超える強肩が魅力だ。

タイプ診断:#左の大砲 #スケール◎

▼3位:常広羽也斗[投手・青山学院]
(つねひろ・はやと/右投右打)

将来像:力強い岸孝之(楽天)
 高校時代は無名の存在だったが、大学で急成長を遂げた本格派右腕。体つきはまだまだ細いものの、長いリーチを生かした腕の振りは一級品で、150キロを超えるストレートは高めも低めも数字以上の勢いが感じられる。スライダー、チェンジアップと対になる変化球を操り、内角を突くコントロールも高レベルだ。秋はリリーフでフル回転し、防御率0.30と抜群の成績を残した。最終学年で先発でも成績を残すことができれば、右投手では目玉となる可能性は高い。
タイプ診断:#腕の振り◎ #急成長
▼2位:細野晴希[投手・東洋大]
(ほその・はるき/左投左打/東亜学園高)

将来像:柔らかい菊池雄星(ブルージェイズ)
 豊作と言われる大学生投手の中でも一番人気になりそうな大型サウスポー。ゆったりとしたフォームで、柔らかくて力強い腕の振りから投げ込むストレートはコンスタントに150キロを超える。打者の手元で鋭く大きく変化するスライダーも抜群で、2ケタ奪三振を記録することも珍しくない。コントロールにはやや不安があり、秋は少し調子を落としたものの、これだけ力のある左腕は貴重だ。来年春も東都二部でのスタートとなるが、高い注目を集めることになりそうだ。
タイプ診断:#東都二部 #ドクターK

▼1位:佐々木麟太郎[一塁手・花巻東高]
(ささき・りんたろう/右投左打)

将来像:プリンス・フィルダー(元ブルワーズなど) 
 高校入学直後から本塁打を量産し続けている怪物スラッガー。2年秋終了時点の高校通算本塁打数は106本を数え、清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)の111本を超えるのは確実な状況だ。高校通算本塁打はいくら参考記録とはいえ、これだけホームランを打てるというのはやはり普通ではない。昨年のセンバツでは米田天翼(市和歌山)に抑え込まれ、肥満気味の体型や打撃以外のプレーの拙さなどマイナス面を指摘する声も多いが、裏を返せばそれだけ注目度が高い証拠と言えるだろう。
タイプ診断:#スラッガー #本塁打記録

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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