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侍ジャパン

“絶対に負けられない戦い”は「気負い過ぎ」。ダルビッシュ有が訴える代表戦に挑むマインド「原点を分かってほしい」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.02.25

メジャーで長きに渡るキャリアを重ねた36歳は、国際舞台に向けた志向も他とは異なる。その原点とは何なのか。写真:梅月智史

メジャーで長きに渡るキャリアを重ねた36歳は、国際舞台に向けた志向も他とは異なる。その原点とは何なのか。写真:梅月智史

 もちろんダルビッシュの考え方が全てではない。しかし、ともすれば、「気楽」と言える代表戦の捉え方も、レギュラーシーズンが優先的に考えられているWBCにおいては必要だろう。

 ダルビッシュは周知の通り、2009年大会の優勝メンバーの一人でもある。加えてメジャーで実働11年のキャリアを重ねた。そうした国際舞台で培った様々な経験が、彼を「気負い過ぎ」という考えに至らしめたのかもしれない。

 実際、「(日本の投手陣は)世界に負けていない」と強調する彼は、WBCに向けた自身の考えを次のように論じている。

「野球なので。やっぱり小さいときから楽しそうだから始めたことだと思うし、そこの原点を分かってほしいなと思います。とにかく楽しくやるのが野球だと思います。昔は僕も真面目になり過ぎてる部分はすごくあったので、それはやっぱり良くない」
 
 さらに36歳の右腕は、こうも続ける。

「お祭りじゃないですけど、本来はそういう風にあるべきだと思うんで。国別の力比べというか。あっち(メジャー)の選手とかアメリカ人に訊いてもそんな感じなので、そこまで肩に力を入れることはない」

 野球を楽しむ――。この代表戦に向けた言葉は、常々メジャーの熾烈なレギュラーシーズンを「仕事」と表現するダルビッシュならではと言えるのではないだろうか。

 楽しんだ先に栄光を掴めるか。周囲の喧騒とは裏腹に、3大会ぶりの世界制覇に向け、侍ジャパンは過去にないほど自然体で挑もうとしている。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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