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侍ジャパン

【WBCインタビュー:前編】「大谷と村上が本塁打を打てないなら諦めるしかない」橋上秀樹が語るパワー野球の重要性<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.03.06

――ここからは具体的な戦い方の話に移っていきたいと思います。WBCは短期決戦で、かつよく知らない相手と戦わなければならないという点で、レギュラーシーズンと大きく異なります。その中で世界一になるためのカギとは何ですか?

 今大会は、他の各国もかなりハイレベルな選手を集めています。日本に限らず、どの国も史上最強チームを組んでくる可能性がある。となると、世界レベルの投手たちから、いかに点を取るかというのが大きなポイントになるんじゃないですか。

 正直に言って、準々決勝くらいまでは問題ないと思います。ポイントになるのはやはり、アメリカに行ってからの準決勝、決勝でしょうね。どのチームが残るかはまだ分かりませんが、下馬評通りならドミニカ共和国とアメリカでしょう。160キロを投げるようなピッチャーがかなり早いスパンで交代されると、点を取るのは至難の業ですから。

 おそらく連打はそこまで期待できないので、中軸の大谷や村上がいかにホームランを打つかということになるでしょうね。準決勝以降の舞台となるローンデポ・パークはかなり投手有利で本塁打が出にくいですが、世界を代表する大谷、日本を代表する村上がホームランを打てないんであれば、もう諦めるしかないですよね、はっきり言って。
 
――打線はどのように組むべきでしょうか?

 私の考える理想の打順は、

1 ヌートバー 中
2 大谷翔平 DH
3 鈴木誠也 右
4 村上宗隆 三
5 吉田正尚 左
6 牧秀悟 一
7 山田哲人 二
8 甲斐拓也 捕
9 源田壮亮 遊

(※編集部注:取材は鈴木誠也の辞退表明前)

 ただ、ヌートバーが大会の最初から最後まで1番を担えるかは非常に不透明ですよね。メジャーでの2年間の成績を見ると、1番でも問題ないという感じでもないので。ヌートバーが不調だった場合には、山田、もしくは吉田を1番に回すことが考えられますね。2番には大谷がいるので、足の速さよりもとにかく塁に出ることが重要になってきますから。

 もちろん、大谷のことは各チームが最大限マークしてきますから、その次を打つ打者も非常に大事になってきます。メジャーである程度名を知られている鈴木が3番に入っているのはそういうことですね。
 
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