――投手の方ではやはり、ファンが気になっているのは「投手・大谷」の起用だと思います。橋上さんは大谷をどのように起用すべきとお考えですか？

　本当はダルビッシュや山本由伸（オリックス）と３人で先発フル回転というのが一番いいんでしょうけど、起用に制限もあるので、思ったほどには登板機会を得られないんじゃないでしょうか。日本ラウンドでは、それこそ１試合に投げる程度だと思うんですよね。だとしたら第１ラウンドは、韓国戦以外は順当に勝てると思うので、まずは大事な準々決勝で先発してもらうのが一番じゃないでしょうか。

――他の投手たちの起用法はどうなりますか？

　まず初戦は今永昇太（DeNA）、２試合目の韓国戦を山本、３戦目は佐々木。４試合目はここまで３連勝なら消化ゲームなので、誰が投げてもいい。万が一この試合で勝ち残りが決まるとなった場合には、第２先発で想定していた髙橋宏斗（中日）、高橋奎二（ヤクルト）、伊藤大海（日本ハム）、戸郷の４人の中から、いけそうな投手を投げさせるでしょうね。
  　クローザーは松井裕樹（楽天）、大勢（巨人）、栗林良吏（広島）と３人の候補がいますが、一番最後は栗林でしょうね。松井と大勢に７～８回を任せて、それ以外のピッチャーが中継ぎを務める感じですかね。

　それで、さっきの話の続きのようになりますが、準々決勝で大谷とダルビッシュを両方使うのではないかと思います。どちらかが先発、どちらかが第２先発というような感じで。

――準決勝、決勝に向けて、どちらかを温存しないのでしょうか？

　準々決勝以降は負けたら終わりなので、いいピッチャーを投げさせていくのが鉄則です。どちらかを温存して負けてしまったというのは避けたいと思うので。

　あまり球数を投げなければ準決勝や決勝で先発してもいいかもしれませんが、準々決勝から準決勝までは中４日しかないですからね。となれば、準決勝は山本、決勝で佐々木朗希という感じになるんじゃないでしょうか。決勝は球数が許せば、ダルビッシュや大谷もつぎ込む総力戦で臨む形になるでしょうね。もし日本が優勝するとしたら、その時マウンドに立っているのはダルビッシュじゃないのかな、と私は思っています。

取材・構成●SLUGGER編集部
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